060turbo レプリカは、75MHz駆動の夢を見るのか(実装編)
【目次】
調達した部品の取り付け
060turbo レプリカは、75MHz駆動の夢を見るのか(調達編)
前回の部品を集めたところから今回は、取り付けから起動までを行っていきます。

060turboの基板に各部品を実装
MPUの取り付け
まずは、X68030についている68030をはずします。
世の中にはICとりはずし器なるものがあるようなのですが、もっていないので、やわらかいものをひいた上でマイナスドライバーでテコの原理で4方向から少しずつ浮かせてはずしました。
外すときにピンが曲がってしまった場合はまっすぐに直します。

はずした68030と、用意した68060を060turboに取り付けます。
このとき、どの向きにも挿さるので挿す向きにはよく注意しましょう。


68060にはヒートシンクをつけました。
68040と比べると50MHzでは指で触れるくらいの熱さにしかならないのでヒートシンクのみで十分と考えましたが、75MHz駆動に挑戦する場合や電源をひける余裕がある場合はファンもつけるとベターでしょう。
ヒートシンクは中古だったので、放熱用両面テープ(伝熱シート)を剥がした時のノリを無水エタノールと綿棒でお掃除してから、貼り付けました。
起動用ROMの取り付け
準備しておいたROMを場所(ODDとEVEN)と上下の向きに気をつけてとりつけます。
今回は060turbo純正ROMが準備できたのでそれを取り付け、メインボード上のROMの切り替えスイッチ(ROMSW)を変更します。

SIMMの取り付け
SIMMは垂直に挿して斜めに倒すと「パチッ」とハマります。
Pentium133MHzみたいな時代の自作機のメモリってこんなんじゃなかったかな(懐)
そして、挿したメモリの容量に応じて060turbo上のDIPスイッチを設定します。
dipsw1 | dipsw2 | SIMM |
OFF | OFF | 16MB |
OFF | ON | 32MB |
ON | OFF | 64MB |
ON | ON | 128MB |
ちなみに、dipswの3は未使用。
dipswの4は、2倍クロック(50MHz)、3倍クロック(75MHz)の切り替えのようです。
■追記(20200227)

ebay経由で128MのSIMMが到着し、無事に認識しました。まだ扱ってるところがあってよかった~
色々遊ぶにはフル実装しておきたいところですね(256MBいければベストなんですがね~)

その他
LEDのコードと、030/060の切り替えスイッチのコードをつなぎます。この辺は040turboとおんなじですね。
LEDはTIMERランプの裏あたりにてテープで仮止め。
切り替えスイッチは、これまでの改造のときはFG(フレームグランド)をはずしてそこから出すのが定番でしたが、今回はなるべく本体を加工しないポリシーでいきたいので、一旦、拡張スロットの隙間からぶらさげておくことにしました。
あとは下駄ピンをはかせて、68030があったところに上から060turboのボードを挿して完了です。
040turboのようにネジ止めして支える部分がないので、そこはいつかなんとかしたい感じです。

ちなみに、右上にあるFC2は、FC2ピンのON/OFFとのことです。
起動テスト
まずは、030モードで起動テスト。これまでと同じように使えるかチェックします。

問題なさそうでしたら、次にスイッチを060モードに切り替えて起動させます。
もしもここまでで、期待通りに動いていない場合は、まず060turboをはずしてMPUの向きを確認し、ROMだけつけて、起動、SIMMをつけずに起動、電源を切って入れ直すと起動するか、などをテストしましょう。

ありゃりゃ?、シルク印刷ではMC68060となってますが、実際の中身はXC68060なのでしょうか。
MCとXCはLCやECのようなMPUとFPUの違いはなく、オーバークロックによる耐熱性の違いのようなので、ひとまず、これで色々テストしてみました。
ベンチマーク測定
50MHz設定で色々測定してみました。
si
当時使っていた古い?バージョンだとなぜか「メモリが足りません」、という謎のエラーで実行できなかったため、ギリギリinternet archiveからダウンロードできたver 3.66を入手して実行しました。
(いつもいつも色々twitterにいらっしゃる68ユーザのみなさんのフォローに助けられてます!)


対10MHz機で、133倍!!www
もちろんCPUだけの話なので、I/Oとかに足を引っ張られるのですが、しばらくこれで、色々楽しみたいと思います。
winner2

こちらだと対X68000で44倍とのこと。
おまけ
なんとか無事に使えるようになったのですが悩みが1つだけあり、電源を入れても一発で起動せずフリーズし、すぐに背面の電源を入れ直すと起動するのですが、本体との相性の問題などがあるようです。
060turboのハードウェアもバグFIXされたバージョンがいくつかあるらしいという情報をいただきましたので、書き残しておきます(満開製作所版には対処したら対応した色のシールが貼ってるあるそうです)
- リセット対策
- SIMM対策
- 寒冷時の起動不良対策(R17撤去)
- 高速化改修
- EDO対応
060turbo サポート情報 – 060turbo の添付ディスク – 060turbo 関連 – 特定のハードウェア用のソフトウェア – ソフトウェアライブラリ – X68000 LIBRARY
別の030が今後もしも手に入ったら相性問題かどうか、テストしてみようと思います(果たしてそんな日はくるのかどうか・・・)
おまけ2
75MHz起動を試しましたが、クロック表示がおかしな感じで、そもそもMPUも50MHz版なので、ebayに注文している75MHz版68060がきたら、再挑戦したいと思います。

追伸
なんと、75MHz駆動に成功しました!詳しくはこちらを御覧ください。
(続)060turbo replicaで挑む、X68060-75MHz化は幻なのか?世界最速のX68000への道
そして、なんとこのページが恐れ多くも、「060turbo」でGoogle1位なったようです笑。ありがたいことです。
引き続き、更新をがんばります。