我が青春の1ページ「ベーマガ」
当時の主な情報源は圧倒的に雑誌でした
私が中学生頃に熱心に読んでいた雑誌「マイコンBASICマガジン(通称ベーマガ)」
ベーマガとは、1982年~2003年までおよそ20年間、毎月発売されたコンピューター専門誌です。
たかが雑誌ということなかれ、当時のパソコン少年の間では絶大な人気を誇り、私も毎月毎月発売を楽しみにしておりました。
その雑誌の出版社が主催したイベントが過去に2回(2015年、2018年)開催されており、残念ながら私はどちらも参加できず、その後コロナ騒動もありイベントのことはすっかり忘れていたのですが、今回、満を持して3回目が開催されるということで行ってきました。
結論から言いますと、ほとんどがトークタイムで6時間以上という内容にも関わらず、これまでの人生で行ったどんなライブ・コンサートやスポーツ、映画よりも満足度がめちゃくちゃ高いイベントでした。
S席と迷いつつA席を予約
レトロPCにちなんだニクイ価格設定
まずは座席の確保からです。2024/3/3の12時からオンラインでチケットの予約が開始されました。
先頭の6組の限定のVIP席(¥68,000!)は流石に見送りましたが、数分で完売となったらしく「売れるか分からないので控えめにしておいたが、もっと用意しておけばよかった」という声があったと会場で発表がありました。
どれもレトロPCにちなんだ価格になっています。
どの席にしようかとても迷ったのですが、座席表を見るとA席でも充分良さそうだったのでそこをゲットしました。
蒲田のイベント会場、アプリコ
そして気づけばあっという間に2ヶ月半が経ち、開催日の当日になり、蒲田駅へ向かいました。
今回、こちらの会場には初めて入ったのですが蒲田駅からも近く大変綺麗なホールでした。
12時の開場前の11:30過ぎに到着したのですがすでに中に並んでいる様子が伺えました。
イベントの告知の看板です。異色を放ってます。
列に並ぶ前に、13:00から18:30というかなりの長丁場になりそうだったので、物販に並ぶのはあきらめて、近くにあったラーメン屋さんで腹ごしらえをしてから最後尾のプラカードのところに並びました。
ギンギンに晴れていたので並ぶのがわかっていたら日傘などを持ってきてると良さそうでした。
誰からでもわかりやすいようにX68KBBSスタッフジャンパーを着たかったのですがこの暑さでは無謀でした……。
瞬く間に列が長くなっておりその熱量に圧倒されながらもX68000仲間と一緒に仲良く並びました。
いざ会場へ入場開始
12時を過ぎ、列も順調に進んでくれて10分ほどで入場できました(良かった)。
入場時には予約時のチケットのQRコードをスキャンしてもらって、パンフレットと記念の缶バッジをもらって会場へ入ります。
館内でめちゃくちゃ並んでいる列があったのでなにかと思ったら、電波新聞社のグッズ販売の列でした。
お品書きが配られていてあらかじめ書いておいて渡すと購入できるということでしたが、そもそも順番が回ってこなさそうだったので今回はあきらめました。
ちょっと欲しかったベーマガカレー。どんな味だったのかしら。
事前に聞いていたつぐ美さんのお酒。ここは並ばずに買えたのですが手荷物になりそうなので見送りました。
ベーマガ坊やのアクリルキーホルダーガチャ(500円)があったので、記念に回しました。
1988年という私が中学3年生の時という思い出深い年のが当たって嬉しかったです。
ちなみに私が回したのはVol.2ガチャだったのですが、この時点ですでにVol.1が売り切れでしたので、参加者に私よりも上の年代の方々が多いことが伺えました。
SuperSweepさん
細江さん、佐宗さん、相原さんで有名なSuperSweepさんのブースが出てました。
先日のイベントで販売されたメタルブラックのライブCDが売っていたのでゲットできました。
「メタルブラック」のバンドアレンジCDを5月13日にリリース。渡部恭久氏による,ライブ音源4曲+新規アレンジ2曲を収録
X68000版のボスコニアンなどがはいってるナムコサウンドミュージアム from X68000 | SweepRecordがまだ買えるので持っていない人はぜひゲットして欲しいです。
BEEPさん
なぜPC8801がたくさん展示してあったのか、この後、イベントが始まってわかりました。
X68000Z用のEXACTパックを買おうか一瞬考えましたが、X68000版を既に買っていたので我慢しました。
ベーマガギャラリー
懐かしい展示が色々されていました。
いよいよ開演
あっという間に開演時間となりました。
司会は皆さんご存知この方。山下 章大先生。
パソコンサンデーでしか見たことなかったので、生で見られて感動しました。
なめらかトークの安心感が半端なかったです。あんなに色々トラブルがあったのに、まとめるスキル高すぎ!
そして……
YK-2こと、古代祐三大大大先生!大興奮ですね。
トークショー開始
さて、入場時とサプライズ発表時以外は撮影NGのため、簡単にテキストのメモになります。
第1部
マイコンソフトについてのお話。
- PC6001のゼビウスが売れすぎてテープの用意が・・・
- どうしてボスコニアンなのか?
- 実は移植予定作はファンタジゾーンではなく・・・
- ファンタジーゾーンはどうして24KHzなのか
- アフターバーナーのBGMの秘密
- 源平討魔伝のPCMが1つだけ・・・
- ドラスピのモニターを縦に
どのエピソードも濃すぎてこの時点ですでに興奮MAXでした。
PC8801mkIISRミニ発表
ここで拡散OKのサプライズ発表。最初はなんでしょうか。
どどんと、PC8801mkIISRミニの発表でした。
一世を風靡した8ビットホビーマシンが小さくなって帰ってくる。「PasocomMini PC-8801 mkII SR」発表。詳細については8月8日に明らかに
すでにネット上にも記事があがっているようです。続報が88の日というのも面白いですね。
第2部
88のキーボードが落下するアクシデントなどもありつつ、森さんやBug太郎さんのプログラミングテクニックや新作発表など楽しめました。
また、ゼビウス本を執筆されたうる星あんずこと大堀さんの「ゼビウス16面リアルタイムトライ」など会場一体が固唾をのんで見守るという異様な空気にこれまた興奮しました。
チャレアベ&チャレロー復刻
第2部のサプライズはこちらでした。
また読みたいと思っていたのですがオリジナルは入手が難しくなっているので出たらぜひ買いたいと思います。
第3部
最後の部は時間が一番長く、ベーマガ関連スタッフ全員出演というようなコーナーでした。
トイポップの話、エメラルディアのネームエントリーの話、ゲーメストの話、KONAMIの広報さんの話、タイムギャルの露出の話……。
そして、チャレハイ、読者の闘技場、OFコーナー、スーパーソフトマガジン、マル秘コーナー、盛りだくさんでしたし、懐かし過ぎました。
ALL ABOUT namco
マップをつなぐ話など、作成の苦労話をたくさん聞けました。
復刊されて買いそびれていたのですが、改めて入手して熟読しようと思いました。
個人的にツボだったのは、当時も打ち込んだPC8801mkIISR用の「沙羅曼蛇」の1面BGMを古代祐三さんがSR2台で同時ステレオ再生するというコーナーで、中々合わなかったのが最後、ビタッとあって盛り上がりました。
過去にYoutubeにアップされてる方がしました!本当に懐かしいですね。
ゲーム博物館発表
最後は山下章さんがぜひともやりたかったオンラインゲーム博物館サイトの発表でした。
ここからどんどん情報を追加していくそうなのでとても楽しみです。
さいごに
当時、たまたま手に取った1冊のコンピュータ雑誌で、こんなに多くの人の人生に影響を与えたということに改めて感動しました。
いまはすっかりゲームは買って遊ぶものになりましたが、例えば昔ならラジオをいきなり買うんじゃなくて、部品から作って放送を聞くという方法もあった……、それと同じで、パソコンを自分たちで組み立ててゲームをプログラミングして、そして遊ぶ。
アマチュア(個人)か、プロ(法人・ビジネス)か、の境界線が曖昧で、誰でもプロの世界に出ていける、そんなプラットフォームをベーマガという誌面が提供してくれていたのかな、そんな風にも感じました。
その現場は、いわゆるベンチャー企業のような一人ひとりのスタッフが自律的に動いて面白いことをしよう、お客さんを楽しませよう、そんな編集部だったのかな、とも。
そしてそんなステージを長年運営されて続けてきた、大橋編集長、編さん、影さん、つぐ美さん、その他ベーマガライター、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。
もしまたあの日に戻れるなら一度、五反田の編集部にお邪魔してみたかったです。おしまい。
おまけ
PC6601
合成音声で各パートの説明をがんばってしていて、会場を沸かせていました(笑)
私が初めて買ってもらったPC6001ではしゃべることも歌うこともできなかったので当時羨ましかったです。
それにしても武田鉄矢さんがお若いですね。
また、タイトル画像のBGMはアクトレイザー(SFC)のオープニングでした。
VIP座席特典のジャンパー
スタッフと間違えられてしまうという特典つき(笑)
公式X(twitter)
オープニング動画
まだ、今回のは上がっていないようなのでこれまでの動画がエンディングで流れていたので、それまでこちらでお楽しみ下さい。
ちなみに、今回のオープニングアニメ制作の青山さんは以前、DoGACGAコンテンストで「ワイバーン」を発表された青山さんです。