修理メンテ

「全部がダメ?」ステレオカセットプレーヤーAIWA PS002をとことん修理|ベルト・コンデンサー・再生速度まで調整

「壊れているからあげる」と言われて、譲ってもらったAIWAのステレオカセットプレーヤー HS-PS002。

当時はやりのスケルトンボディにワクワクしつつ電池を入れても無反応と思いきや、しばらくすると突然モーターが回り出したものの、今度は内部のゴムベルトが崩壊。

今回はこのHS-PS002を、ゴムベルト交換、電解コンデンサー交換、再生速度調整、モーターまわりのメンテナンスまで行って修理してみました。

修理の様子はYouTubeにもまとめています。

この記事のポイント

  • AIWA PS002の仕様についてわかる
  • AIWA PS002の修理についてわかる
  • AIWA PS002の姉妹機についてわかる
  • AIWA PS002の修理動画についてわかる

最近、なんだかカセットテープ関連のニュースをよく見かけます。

こんな感じのBluetooth内蔵のカセットテーププレーヤーで6,000円しないので、つい欲しくなります。

えくしび
えくしび

何しろ新品なのが安心(当たり前)

いつもはSONYのWALKMANを中心に物色しているのですが、今回はとある知り合いから「もう使わないし、壊れてるからあげる」ということで、AIWAのポータブルカセットプレーヤーをゲットしました。

なんでも、当時、某ゲームミュージッククリエイターから届いたデモ音源が「カセットテープ」だったため、急遽ドン・キホーテに買いに行ってきたそうです。

今となっては確認しようがありませんが、ワクワクするエピソード付きのプレーヤーのようです。これはぜひとも直したいところです。

ケースは両面がスケルトン仕様で内部のメカが見えてかなり格好いいです。この当時はiMacとかが流行っていたのでその影響でしょうか。

海外のポータブルカセットプレーヤー情報サイト「Walkman.land」によると、HS-PS002は2000年発売、中国製のモデルで、単3電池2本で動作する再生専用プレーヤーのようです。

主な仕様

メーカーAIWA
型番HS-PS002
発売年2000年
製造国中国
電池単3電池 x 2本
電池持続時間約18時間
カラーバリエーションダークブルー、オレンジ、ピンク、ホワイト、イエロー
外形寸法116.4 × 86.5 × 32.3 mm
重量109 g
対応テープType I のみ
出力2 × 15 mW
スピーカーなし
低音強調Super Bass 搭載
えくしび
えくしび

低価格とシンプルさを売りにした若者向けモデルだったのかな

まずはどんな状態なのか確認してみました。

モーター動作不良

今回は半透明のケースなので中のゴムベルトが切れていないことが目視できたので安堵したのもつかの間、とりあえず、乾電池を入れて再生ボタンを押したところ、前情報通りうんともすんとも言いません。

これまでのジャンク品では、ゴムベルトが切れていてもモーターは動いていたので、モーターが完全に死んでると修理は難しそうです。

と思った矢先、1分ほど待つとモーターが突如回りだしました。

ゴムベルト破損

壊れていないのか?と思うのもつかの間、すぐにゴムベルトが切れて崩れ落ちました・・・。

えくしび
えくしび

先が思いやられる・・・

ケースの分解

ネジは背面に1箇所止まっているだけなのでそれを外してから、オレンジ色の半透明カバーを慎重に外していきます。

爪で止まっているだけなのですが、最初はかなり固くて苦労しました。やわらかいものを隙間に挟み込みつつ、少しずつ慎重に殻割りしていきます。

ゴムベルト交換

いつものように古いベルトが加水分解でベトベトになっているので慎重に取り除き、無水エタノールでキレイにします。

交換用のベルトは1mm角、およそ外径37mmの角ベルトを使いました。

コンデンサー交換

数は多くありませんが、すべて背が低いので、その中でも特に「4V 220μF」に替わるものを用意するのが大変かもしれません。

リード線は一部だけはずして、基板を固定しているネジを2本外して、基板を裏返して作業しました。

部品番号耐圧容量備考
C5,C64V22μF低背品
C11,C124V220μF低背品
C1416V10μF低背品
C5150V1μF低背品

最初、標準品で取り付けたところ、干渉してしまって基板が元に戻せなくなりました。

再生速度用可変抵抗の調整

イヤホン端子のついてる方の黒いプラスチックのパーツを外すとその下に可変抵抗が顔を出します。

※可変抵抗を回す前に、元の位置をスマホで撮影しておくのがおすすめです。大きく回すと基準がわからなくなるので、調整はほんの少しずつ行います。

どれくらい回せば良いか分からなかったので試行錯誤したのですが、一番右にまわして左に回し中央に戻して(リセット的な)その上で早かったのでほんの少し左に回したところ、かなり正常な再生速度に落ち着きました。

厳密さを求める場合はもっと緻密な調整方法がありそうです。

モーターへ接点洗浄剤を噴霧

時々モーターの回転が鈍いことがあったため、軸まわりの汚れを確認し、ギアのあたりに必要最小限だけ接点洗浄剤を使って様子を見ました。

※樹脂部品や潤滑部分への影響もあるので、むやみに吹き付ける作業ではありませんので、あくまで自己責任でお願いします。

なんとなくですが回転の問題が解決したように思います。

最初再生がゆっくりだったり早すぎたりと、再生速度の調整に手間取りましたが、今回はなんとか無事に使えるようになりました。

テストしたテープが良くなかったのか、SUPER BASS機能はON/OFFを切り替えてみましたがあまり効果を実感できませんでしたので、さらに修理が必要なのかもしれません。

HS-PS002は、WALKMANの高級機と比べるとシンプルな低価格帯モデルですが、スケルトンボディの雰囲気もよく、今でも所有欲を満たしてくれると魅力的な1台と言えるでしょう。

PS002の前に出たPS001というものも半透明カラーのモデルがあり、こちらもまだネットオークションなどで出回っているようなので、コレクターには手が出やすいモデルのようです。

まとめ

  • 殻割りがかなり固くてかなり時間を取られた
  • 可変抵抗調整はコツを掴むのが難しい
  • コンデンサーも入手性の良くないものがあるので要注意
  • 商品自体はまだ比較的安価に入手可能で1台もっておくのもアリ

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