
2024/7/2、アマゾンブランドからスタンダードな液晶モニターが2種類(24インチと27インチ)発売されました。
「Amazonベーシック」ブランドのモニターが発売 - PC Watch
ただの1万円代前半の24インチの液晶モニターというだけならスルーするところだったのですが……
たまたま見かけたポストが……、
「え?いまどき15KHzと31KHzがしっかり映るモニター?D-SUB入力があるの?」
と、急に気になりだして……気づいたときにはAmazonでポチってました。

WindowsPCとX68000やPC8801を共用できるのは大きい
それでは早速レビューしていきます。
Amazonベーシック モニター C24M2020DJP
注文の翌日の配達されました。いつものこととは言えAmazon恐ろしく早いです。

届いたのは24インチモデルですがびっくりするほど箱が軽かったです。
段ボールの中の発泡スチロールに、とにかく簡易的に直接商品が梱包されています。

モニター本体、台座、ACアダプター、HDMIケーブル、マニュアル、とシンプルな構成です。

余計なものが入っていないのは嬉しい

今回の最大の注目箇所はこのVGA INと書かれた「D-SUB 15ピン」入力ポートです。
(27インチモデルにはさらにUSB3.0のハブポートがあるそうです)
今回はこのポートにX68000やPC8801を接続していきます。

レトロPCをつないでみる
まずは手近にあった「PC8801FE」をつないでみました。
レトロパソコンとモニターを接続するケーブルは付属していないため必要に応じて、VGAケーブルと変換器を用意します。

ここを読んでる読者さんはみんな持ってそうだけど

手持ちにゲームが無くてただの起動画面ですが、調整無しでキッチリ表示できているように見えます。
お次は本命のX68000での表示テストです。

まずは普通にHuman.sysを起動して31KHz表示させました。映ることは映りますがやや右に寄っているようです。
背面の右後ろにあるボタンを押し込むとメニューが表示されますので「OSD>Language>English」でボタンを押し、右に2つ進めると日本語になります。
さらにメニュー内の「画質調整>自動調整」するとキッチリ画面一杯に表示されるようになりました。

お次は市販ゲームの表示テストです。超名作のX68000版グラディウスIIもご覧の通り。

オープニング画面で「F6キー」を押すと、31KHzモードから15KHzモードに切り替えができます。

15KHzモードも問題なく表示できているようです。
ただし、万能というわけではなく、電波新聞社の「ファンタジーゾーン」「ドラゴンバスター」の24KHzモード(HELPキーで切り替え)は残念ながら映りませんでした。注意が必要です。(2024年8月、firmwareの書き換えで表示できました(後述))


どちらも通常の31KHzモードは表示されました。

純正CRT並みに映すのって本当に難しいのね
X68000のゲームで遅延するか

デフォルト設定のままでX68000用シューティングゲーム「超連射68K」を遊んでみましたが操作が遅延することなく快適に遊べました。
また背面にAUDIO IN端子がありますので、そこへX68000背面のAUDIO OUTをつなぐとモニター内蔵のスピーカーでBGMも楽しめるの◎

背面にヘッドフォン端子もついてるので便利
C24M2020DJPとDELL P2314Htとの比較
Amazon ベーシックモニター(C24M2020DJP) | DELL(P2314Ht) | |
画面サイズ(解像度) | 23.8インチ(FHD 1080p、1920*1080) | 23インチ(1920*1080) |
入出力端子 | HDMI(1.4)/VGA (D-Sub) /DisplayPort1.2/Audio 3.5 mm jack in/Audio 3.5 mm jack out (headphone output) | DisplayPort(HDCP対応)/DVI-D(HDCP対応)/miniDsub15) |
画面回転機能 | なし | あり |
スピーカー | 内蔵 | なし |
リフレッシュレート | 100Hz | 60Hz |
消費電力(標準~最大) | 18W(typical) | 20W~38W |
USBハブ | なし | USB 2.0ポート x 4(ダウンストリームポート x 3、アップストリームポート x 1) |
VESAマウント | 対応 | 対応 |
あえてあげる不満なところ
何もかも良い事づくしのようですが、不満なところも書いておきます。
(マニア向け)X68000の各画面モード(19通り)での状態
こちらのX68000用のツールを利用して画面の表示状態を確認しました。(自動調整は特に行っておりません。)
Releases · kata68k/-X68000-CRTCHK.x



















(20240804追記)禁断のfirmware書き換え
液晶モニター内のfirmwareを書き換えることで、横長だった画面のアスペクト比を4:3に書き換えたりファンタジーゾーンやドラゴンバスターの24KHz表示に成功しました!
完全に自己責任の世界ですが簡単に手順をご紹介しておきます。
Raspberry Piを使用したRealtekチップ使用液晶モニタのファームウェア読み書きと改造 | まっくどむどむ
- Raspberry PiをHDMIで液晶モニターと接続する(RaspberryPiには別のPCからSSHで接続する)
- gitを利用してfirmwareを読み書きするツールをインストールする(正確には実行形式を作成(make)する)
- 液晶モニター内のfirmwareを読み出す(吸い出す)
- 吸い出したfirmwareをVGAモードでアスペクト比調整などができるように改変(modify)する
- 書き換えたデータを液晶に書き込んで、液晶を再起動して完成

念の為、firmwareのデータは何度か吸い出してファイル比較しておくと安心です。
万一、途中で書き込みに失敗しても元のデータを書き込むことで復活できそうです(やはり自己責任)

VGA入力のときには選択できなかったアスペクトの表示モードが選択すると、4:3表示になります。

DELL P2314Htでも表示できなかったX68000版ファンタジーゾーンの24KHzもこのとおり。


もちろん、電波新聞社のドラゴンバスターもOK


もちろん、31KHz表示のゲームも4:3でバッチリ表示されます。
※今回は24インチ100Hzモデルのみの評価ですので、27インチなどの他のモデルでは評価待ちです。
まとめ
定価14,861円のところが、Amazonプライムデーなら18%OFFの12,121円とか爆安なので、試しに買えるお値段なのは大きいです。
DELLのモニター(P2314Ht)をもう一台買おうと思っていましたが、むしろこれをもう1台買ってデュアルモニターにしたくなりました。
VESA準拠なのでモニターアームにも取り付け可能です。
結論、レトロPCやアーケード基板などを接続するモニターとして1台は抑えておいて間違いないです。
Amazonブランドなのでしばらくは新品で手に入りそうなところも嬉しいですね。

総合的に満足度の高いお買い物でした