
アーシオンとは

アーシオンとは、2025年夏に発売予定のメガドライブ用(他のゲーム機でも発売される)の横スクロールシューティングゲームです。
去年くらいから少しずつ噂が出始め、かの古代祐三さんがBGMを担当されてるということでこれは要チェックやなと。
まずはこちらのトレーラー映像を御覧ください。
すでにいくつかのゲームイベントでは試遊台で遊べたりもしていたようです。
令和の16-BIT新作「アーシオン」がハピネットブースに出展。古代祐三氏のこだわりが随所に詰め込まれた,硬派で遊びやすいSTGだ[TGS2024]
何がすごいのかって、2025年なのに1988年(37年前!)に発売されたゲーム機(メガドライブ)用に新しくゲームが発売されることですね。
というわけで、わたしもリアルタイムでメガドライブは知っていましたし、先日、メガドライブミニもメガドライブミニ2も買ったのですが、メガドライブ自体は所持したことがなかったので、ぜひともアーシオンを実機で遊ぶために一念発起して、発売前に実機を準備することにしました。
メガドライブの調達

何はなくともまずはこれ
まずはメガドライブ本体の入手からですが、選択肢はメガドライブ1とメガドライブ2があります(ワンダーメガなどもありますが)。
今回は音質が良いという噂のメガドライブ1にしぼりました。
しかしメガドライブ1にさらに複数のバージョン(VA0~VA6)違いがあるようでして、その中でもVA6と呼ばれるバージョンが音質が良いらしいのですが、そんなことは知らずに適当に入手してしまいました。

コントローラー、送料込みで6,000円弱といったところでしょうか。がんばって探せばもう少し安いものもあるようなのですが見た目もきれいでしたので頑張りすぎずに手を打ちました。

たまたま秋葉原BEEPで見つけたジャンクメガドライブ。もちろん本体のみでこれくらいのお値段はします。

性能は同じでもサイドのフタがなかったりするのはちょっと避けたい

届きました。改めて持ってみるとスーファミと比べると大きいのに軽いです。
ACアダプターを調達
どうやら純正のACアダプターだとノイズが乗るらしく、ACアダプターを変えると劇的に音質が良くなるらしいです。

選択肢はいくつかあるようなのですが、たまたまメルカリで目に止まった「PA-9S」を購入しました(すでに生産終了しているとのこと)

後から知ったのですが、こういう製品もあるようです。
POWER BLOCKS COMPACT | Okada-International

電子楽器用のACアダプターなのがポイント
HDMIコンバーターを調達
メガドライブの標準的な出力はいわゆる黄色のAVケーブルによるビデオ出力なのですが、今回付属してこなかったのと、あったとしてもそれでつなぐモニターもないので、やはり今どきはHDMI接続ということでおすすめされたこちらのコンバーターを購入してみます。

これでとりあえずプレイする環境は整いましたが、せっかくなので少しでも良い音で古代サウンドを聞けるように改造していきます。
メガドライブの改造
メガドライブの分解
メガドライブの分解はとても簡単で裏面のネジを6箇所はずすとフタがあきます。電源入力を表す赤色のPOWER LEDと基板がつながったケーブルだけ取扱いに注意します。

ここで気がついたのですが、なんと偶然、音質がいいという噂のバージョン「VA6」を引き当てたようです。


これはラッキー!
左側に三端子レギュレーターの放熱のための放熱板がついています。

こちら基板とハトメで固定されておりレギュレーターのネジもかなり硬いです。

放熱板をはずさずにコンデンサーの交換も検討しましたが、かなり数が多く厳しいです。

検討の結果、ハトメはニッパーで破壊してレギュレーターの足もニッパーで切除して除去しました。


結局最後はパワープレイ
電解コンデンサーもすべて取り外してメンテナンスに取り掛かります。

もし基板にヤニ汚れなどがひどい場合には、中性洗剤+歯ブラシでゴシゴシやって水でよくすすいでからしっかり乾燥させるとかなりキレイになります。

電解コンデンサーの交換
普段のコンデンサー交換では日本ケミコンのKMGシリーズをよく利用するのですが、そもそもディスコンなのと特に今回は「見た目重視」ということで、今回はニチコンのオーディオ用ハイグレード電解コンデンサーのFGシリーズを秋月電子通商で購入しました。

他にも銀色のものもあったのですが、お値段がかなり高かったので金色の方を選択しました。

50Vの1μFだけ、どのお店でも売り切れていたので仕方なくメルカリで調達しました。

通常用のコンデンサーとオーディオ用のコンデンサーでそこまで違いがわかるものでもないようなので、見た目にこだわりがなければ通常用で十分と思います。

そもそもフタ閉じたら見えないし...
耐圧 | 容量 | |
C1 | 16V | 220μF |
C79 | 16V | 100μF |
C5,C13,C30,C31,C38,C41,C43 C55,C57,C64,C71,C72,C112 | 16V | 10μF |
C32,C50,C51 | 10V | 220μF |
C4,C23,C24,C49,C52,C53,C74 | 10V | 100μF |
C59,C60,C63,C65,C66,C68,C111 | 10V | 47μF |
C40,C42,C44,C58,C61,C62 | 50V | 1μF |
10V品はすべて16V品や、16V品がない場合は仕方なく25V品で代用しました。
そのため隣のコンデンサーとぶつかってしまうところはやむを得ずオフセットして取り付けました。

フタをして見えなくなってしまう問題がどうしても嫌な場合は、↓このケースにすれば解決するかもしれません。
チップコンデンサーの交換
チップコンデンサーを付け替えることで高音がよく聞こえるようになる改造があるのを見つけたので、早速やってみます。

必要なのは2個だけなのですが、100個入りで300円からしかありませんでした。
もともとついているチップコンデンサーが5600pFのもので、それを2200pF~3300pFあたりのものと交換すると良さそうだったので、なんとなく2700pFのものと交換してみます。

大量にとりはずす場合は、ハンダゴテを2本使ったり専用のハンダゴテなどもあるようですが、今回は2ヶ所なので普通に1本のハンダゴテでとりはずしました。
オリジナルと比べると買ってきたものは横幅がやや狭いようですね。

先に基板にハンダを少し盛っておいて、ピンセットでチップコンデンサー押さえつけながら、うまくハンダ付けできました。
改造する前と後で聴き比べる前に交換してしまいました・・・。
三端子レギュレーターの交換
もともとついている三端子レギュレーターはSTマイクロ社製「L7805CV」というものです。
主なデータシート
・出力電圧:5V
・出力電流max.:1.5A
・入力電圧max.:35V
同じものに交換しても良かったのですが、せっかくなので放熱板除去による軽量化と発熱の抑制のためにDCDCコンバータへの置き換えをしてみます。

これを秋葉原の秋月で購入しました。2つで1460円。

下手したらメガドライブが買える

写真は1A品が売り切れで、0.5A品をとりつけていますが1A品が安全なようです。
ちなみに秋葉原にいけない場合はネット通販でも手に入ります。
超高効率DCDCコンバーター 5V1A M78AR05-1: 半導体 秋月電子通商-電子部品・ネット通販
動作テスト

改造が完了したので動作テストをしてみます。

こちら、2021年に発売されたメガドライブ用のゲームです。

前から気になってたので今回入手
標準ではモノラル出力になってしまうため、ステレオ出力のヘッドフォン端子にこちら↓のスピーカーをつないでみました。
USB給電が必要ですがDAISO300円スピーカーよりもしっかりした作りで、さらに電源のON/OFFもできるのでお値段もリーズナブルでオススメです(DAISOみたいに無くなる前にもう1つくらい買っておきたいくらい)

HDMIで接続しても乱れなどなくくっきり映り、音もしっかりでてるようです!
改造にかかった費用
新品のメガドライブの定価(21,000円)よりは抑えられたというところでしょうか。
まとめ

アーシオンが発売されるのが待ち遠しいですね!
※今回の記事の作成にこちらのサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。
メガドライブ高音質化でアーシオンに備える – kastenpo.com
※こちらのポストも大変参考になりました。
※こちらも今度入手して読んでみようと思いました。
メガドライブ(初代)修理マニュアル レトロマシン修理マニュアル⑬ - Hirofumi Iwasaki@武者返し.com BOOTH出張所 - BOOTH