FM TOWNS UX20の電源ユニットをメンテナンスしてメモリを増設してみる

前回までのお話

ヤフオクで2万円くらいで入手したUXを、68同様に電解コンデンサーの交換にトライして、今後もがんばってもらえるようメンテナンスをしてみました。

FM TOWNSがおうちにやってきた(UX20)FUJITSU FM TOWNS II FMTW2UX20

メンテナンス

※今回は、高電圧注意のブラウン管まわりがあるので、このブログを読んで感電などの事故にあった場合にも完全に自己責任ですので、くれぐれもご注意ください。

分解

外側のカバーをはずす

まず「このパソコンはいったいどこから分解するのか?」と。

ぱっと見たところネジが見当たらないのだが、

  • モニター上部に2か所
  • 拡張スロットの部分に2か所
  • 外部入力接続の部分(蓋をはずす)に1か所
  • 底面部分に2か所

にあるネジをそれぞれ外すと、後ろにケースがずれて、はずれるようです。

モニター用電源ユニットをはずす

カバーをはずすとこんな感じ。かなり汚れてる場合が多そうなので、エアーダスターでホコリを飛ばしたり、感電しないようにウェットティッシュ的なサムシングでふいたりしてみます。

手始めに、この左側の上についている基板(モニター用電源ユニット)をはずしにかかります。

青いコードをはずしつつ、前方に2か所止まっているネジをはずして、

基板につながっているコネクタを向きを覚えつつ、2つはずしていきます。

いかにも電源です、という雰囲気のコネクタも2つはずしていきます。

これで基板のはまっている黒いユニットごとはずれます。

メインボード(PC)用電源ユニットとりはずし

今度は、その下にある大きいファンがついている基板をとりはずしていきます。

コネクターをはずします。向きを忘れないように。

アースが共締めになっているところがあるので、戻すときに止めるのを忘れないように。

背面の電源コードがでてるところのネジをはずします。

これであとは慎重に上に持ち上げると外れるのですが、フロントの電源スイッチの部分の棒にひっかかってはずれにくいのですが、なんとかうまいことやって持ち上げてください(・・・)

コンデンサー交換

モニター用電源ユニットコンデンサー交換

若松通商と千石電商で調達。9個なのでそんなに大変ではありません。

最初、妥協して85℃品をつけてしまったのですが「電源は105℃にせよ!」ということで心を入れ替えて付け替えなおしました。

耐圧 容量 上限温度 備考
C511 200V 680μF 105℃ スナップイン
C520 160V 330μF 105℃
C519 100V 1000μF 105℃
C523 35V 2200μF 105℃
C524 25V 1000μF 105℃
C525 16V 3300μF 105℃
C543 25V 47μF 85℃ ELNA(9140S)
C527 25V 22μF 85℃ ELNA(9114H) 手持ちの50V品で代用
C514 100V 10μF 105℃ 手持ちの160V品で代用

右上のコンデンサーが技術の発展で、一回り小さくなってるのがわかります。

この基板のはまっているプラスチックのユニットですが、ネジによる固定だけでなく爪ではまっており、無理にはずそうとすると硬化したプラスチックが割れます(涙)

割れたらあきらめてスーパーXでくっつけましょう(涙x2)

PC用電源ユニットコンデンサー交換

こちらの基板は5つのネジで金属のフレームに固定されているのみです。

5600μFが見つからなかったので、若松で6800μFを調達して代用してみましたが、果たしてどうか。うまくいきました。

耐圧 容量 上限温度 備考
C6 200V 560μF 105℃ スナップイン
C15 50V 1μF 105℃ CE-US(9132) IHC
C23 35V 330μF 105℃ LXF
C19,C20,C21 10V 5600μF 105℃ LXF KMG 6800μF品で代用
C16 25V 3300μF 105℃ LXF
C24 25V 470μF 105℃ CE-US(9316)35V品で代用
C18 16V 1000μF 105℃ CE-US(9141) 35V品で代用
C22 10V 2200μF 105℃ CE-US(9141)

左:交換前 右:交換後

別のUX20の電源ユニットですがよくみるとヒートシンクの形が違うバージョンがあるんですね。

モニター用メインボードコンデンサー交換(未着手)

メインボードのコンデンサー交換もトライしようと思ったのですがトラブルが発生したので、いったん種類だけ調べて交換メンテは先送りすることにしました。

耐圧 容量 上限温度 備考
C7302 16V 100μF 85℃ VX(M)
C7303 16V 22μF 85℃ VX(M)
C561 10V 220μF 85℃ ELNA(U)
C702 160V 10μF 85℃ ELNA(U)
C563 160V 47μF 85℃ ELNA(S)
C7251 50V 3.3μF 85℃ VX(M)
C7402 16V 10μF 85℃ VX(M)
C7404 50V 1μF 85℃ VX(M)
C405 16V 220μF 85℃ ELNA(S)
C459 16V 1000μF 85℃ ELNA(S)
C419 25V 2200μF 85℃ ELNA(S)
C562 160V 33μF 85℃ ELNA(S)
C7409 16V 10μF 85℃ ELNA(S) ELNA(S)
C7407 16V 220μF 85℃ ELNA(S)
C7401 35V 100μF 85℃ ELNA(S)
C7406 16V 47μF 85℃ ELNA(S)
C454 50V 1μF 85℃ ELNA(S)
C457 50V 1μF 85℃ ELNA(S)
C458 50V 4.7μF 85℃ ELNA(S) ELNA(S)
C7405 50V 6.8μF 85℃ H9106
C412 35V 330μF 85℃ ELNA(S)
C418 16V 33μF 85℃ ELNA(S)
C415 35V 330μF 85℃ ELNA(S)
C7343 16V 10μF 85℃ ELNA(S)
C7347 16V 100μF 85℃ ELNA(S)
C7342 50V 3.3μF 85℃ ELNA(S)
C7252 50V 1μF 85℃ ELNA(S)
C703 160V 2.2μF 85℃ ELNA(S)
C420 35V 47μF 85℃ ELNA(S)
C7340 16V 100μF 85℃ ELNA(S)
C7256 16V 470μF 85℃ ELNA(S)

コンデンサー交換完了

あんまり交換した感がないですが、いったん。

さらに、下にメインボードとブラウン管のネック基板にコンデンサーがたくさんあるようです。。。

ここで電源を入れてみたところ、無事につきました。よかった。

メモリ追加

このTOWNSは標準搭載メモリが2MBなのですがSIMMスロットが1つだけついており、68のような専用のメモリボードでなくてもメモリ増設できるという、いわゆるPC-AT的ならくちん仕様なのですが、そうは問屋がおろしません。

(ちなみにUXは、8MBのSIMMの追加で元々の2MBとの合計10MBが最大容量らしいです。別にWindowsを使うわけじゃなくてDOS運用であれば10MBもあれば十分なのでしょう。)

適当に手持ちのSIMMを挿しますがそれだけでは認識しません。ちょっとした細工をする必要があるようです。

写真右のジャンパー(DIP)のところをはんだ付けしてショートしてうまくいくと認識するようです。

TAKE1

2MB追加!もう一声!

TAKE2

4MB追加!うーん、まあいっかな!?

でも、68のスーパーストIIみたいなメモリがないと動かないゲームとかないと増やした意味を感じられないという(笑)

求む、メモリをもっと必要とするな何か。

動作テスト

というわけで・・・。

ナンシーより緊急連絡!無事動作しました!!

タイトーチェイスH.Q

次は・・・・

基本、TOWNSはゲーム専用機のつもりだったのですがせっかくなのでSCSIデバイスをつないでシステムをインストールするくらいまでは頑張ってみようと思います。

できれば、RS-MIDIでMIDIデータを再生とかも。プレイヤーとかフリーソフトとか全然わかりません。

なので、、、次はシステムディスクとマウスとキーボードを入手していきます!

参考サイト

FM TOWNS対応SIMM仕様および汎用品の流用について – CyberGarage (Retrocomputing) 

FM TOWNS メモリ増設Tips

FM-TOWNS改造白書(メモリ編) 

ash.jp/~kim/towns/t_h-01.htm