X68000日記(その35)2020.12.30 X68000を取り巻くモニター事情(2020年末版)
X68000初心者が、X68000の実機を入手して、メンテもされていて、さあゲームやるぞ!となった場合、モニターでつまづくと思い、2020年も終わるということで、X68000モニター事情を振り返ってみました。
【目次】
今どきのモニターにはうまく映りません。
そもそも・・・・デスクトップPCがメインだった時代はモニターが外付けでしたが、最近はノートPCや一体型が増えたので、外付けの機会も減りましたね。
でも、セカンドモニターとして追加しているケースは一定ありそうなので、まずは手持ちの一般的なWindowsやMac用の液晶モニターをつなぐと思うのですが、残念ながらうまく映りません。それはX68000が故障しているのではなく、主に水平同期信号(水平同期周波数)がX68000用の15KHz、24KHz、31KHzに対応していない、ということなのです。
↓こういうモニターだと映りません。
それではX68000で使える具体的なモニターの選択肢を紹介していきます。
RetroPCDisplay – PukiWiki : ※さらに詳しく知りたい方はこちらのGORRYさんのページへ。
X68000で快適に使えるモニターの例
SHARP純正モニタ(1990年前後に発売)
当時はこの手のブラウン管式がモニターの基本でした。もちろん、15KHz、24KHz、31KHz、ばっちり映ります。
15インチなので、今となってはこの画面サイズは小ぶりでしょうか。
このモニタが用意できればベストなのですが、CRTのため液晶に比べかなり重く、置き場所も厳しいです。
そして故障したら直すのはほぼ無理(なので売ってるのも故障品が多い)なため、初心者にはおすすめできません(私も持ってません・・・)
ヤフオクなどにも数台、いつも出ていますね。
そして間違っても素人が修理に手を出してはいけない代物です(電源とは比較になりません。下手すれば高電圧でリアルに死にます)
X680000現役当時の20世紀には選択肢がほぼこれしかないので最初は購入しましたが、その後、故障>修理に出す>また故障(涙)して、結局廃棄してしまいました。
余談ですが、その後は三菱のMFやMTの17インチダイアモンド管あたりのCRTを使ってました。
参考価格:不明(ジャンクなら数千円~)
三菱 MDT-152X(2000年発売)
ここからはすべて液晶モニタです。こちら以前、所持していましたが、各周波数、きちんと表示されて値段もお手頃です。
コントロールユニットみたいな箱が外付けのため置き場所を取るのが少し残念ですが、X68000に使うには数少ないモニター選択肢のうちの1つでしょう。
仕様書には24KHzまでとあるのに、15KHzまで映ります。こちらも画面サイズは15インチなのでやや小さめです。
似た型番の、MDT-151はうまく映らないものがあるようなので、152と間違えて買わないように要注意です。
またオークションなどでもあまり見かけないので、欲しい場合は見つけたら即買いです。
参考価格:10,000円~
EIZO FlexScan S2000(2006年発売)
今、私がメインで使用しているモニタがこちらになります。色がベージュと黒とありますが、先日、黒も送料込みで4,000円で入手できたので、XVIや030にマッチしてごきげんです。
残念ながら15KHzは映らないのですが、画面も20インチとまずまずの広さです。
アナログRGB入力に加えて、DVI端子でWindowsPC(1600×1200まで映る)と兼用することもできるので、31KHzメインで使うのであればオススメのモニターです。
こちらもたまにしか見かけないので見つけたら即ゲットですね。
これよりもサイズの大きい、SX2461Wというのもあります。デカイのは良いのですが重いみたいです。
参考価格:2,000円~
センチュリー LCD-8000V(2009年発売)
サイズが小さくサーバメンテ用とうたわれている小型モニター。なんと15KHzから映りUSBパワーでも駆動するので、使い勝手はとても良いです。
ただし、8インチのため老眼には厳しいのとオークションでも高騰しているので入手性はちょっと悪いかも。
1つ持っておけると安心ですね。
後継機種も出ているようようなのですが互換性の確認があまり取れていないようです。誰か人柱に・・・。
参考価格:15,000円~
cocopar 13.3インチIPS全視野モニター(2018年発売)
最近、レトロPC界隈で救世主のように現れたモニターがこちらのココパーモニタです。
かなり広い周波数にも対応するので、いろいろなレトロPCやレトロゲーム機で重宝しているようです。
軽量なのは良いのですが、ベゼルがプラスチックのようなヤワイ感じです。
残念ながら現在は販売終了のようですので、また今後、後継機が出るのを期待したいところです。
アップスキャンコンバーターという道
というわけで、振り返ってみたものの、どのモニタも調達が大変なので、果たしてどうしたものか・・・、というところですが、別のアプローチとしてアップスキャンコンバーターという手もあります。
X68000オーナーで利用者をよく見かけるのは、こちらの電波新聞社のXPC-4でしょうか(私も欲しい)
この手の機器があれば、31KHzが映らないモニターにも映すことができるため、手持ちのWindows用液晶モニターなども使えます。
ただ、これもかなり高価なので、もう少し安価に表示できる方法を探したいところです。
X68000とモニターをケーブルでつなぐ
モニターが用意できたらX68000と接続しましょう。
これまたいわゆる一般的なアナログRGB(VGA)ケーブルでつなごうとするとうまくいきません(罠が多い)。
おそらく手持ちのケーブルのコネクタは↓右の3段のではないでしょうか。
X68000は左側の2段のです。同じ15ピンでも配置が異なるため変換する必要があります(変換ケーブルやコネクタを自作できなくもないですが)
わたしは、D-SUB15ピン(2列)オス<=>D-SUB15ピン(3列)メスという変換コネクタをかまして一般的なRGBケーブルにつないで使っています。
ヤフオクで数百円で入手できるようです。PC88やPC98などでも需要があるのかそこまで入手性は悪くなさそうです。
おわりに
世の中は、映像すら無線化されている(AirPlayとか)昨今ですが笑、今後もレトロマシンに優しいモニターが販売されると嬉しいですね。
68本体側をHDMI改造とかできればよいのですが、それも大変そう。
とおもったら、すごい改造をしてる人もいるようです。
x68.aikotoba.jp/scan/index.html : ビデオ出力規格変換(SVGA化)とHDMI