X68000

Xellent30とは?68000マシンが68030マシンに~歴史・派生・体感速度まとめ

この記事のポイント

  • Xellent30についてわかる
  • Xellent30のベンチマーク結果についてわかる
  • 令和現在のXellent30の利用状況についてわかる

Xellent30とは、1995年に東京システムリサーチ(TSR)社から発売されたX68000XVI用のアクセラレータボードです。

MPUに68000を搭載したマシンのマザーボード上の68030を駆動することで、当時はすでにSHARP公式マシンとしてはX68030が出ていましたが、それ並みもしくはそれ以上のパワーを出せるという夢のような商品が発売されました。

お値段は定価59,800円とかなりお手頃だったようです。

当時に雑誌でも大きく取り上げられており、とても欲しかったのを思い出しました。

えくしび
えくしび

286マシンが486SXになるくらいなイメージ?

Xellent30はX68000XVI用なのですが、その後、他のX68000用にもXellent30シリーズが発売されました。

Xellent30

最初に発売されました。今回取り付けを行ったのはこちらです。

Xellent30s

次に発売されたのがこちら。X68000ACE/EXPERT/SUPERで利用可能でしたが、Xellent30ほどのパワーアップは見込めなかったようです。

Xellent30PRO

最後に発売されたのがこちら。文字通り、X68000PRO用のものです。

こちらもパワーアップは限定的だったようです。

商品名対応機種定価
Xellent30X68000XVI用59,800円
Xellent30sX68000ACE/EXPERT/EXPERTII/SUPER用59,800円
Xellent30PROX68000PRO/PROII用54,800円
えくしび
えくしび

機種ごとに同じものが使えるPhantomXはすごい

2022年の5月にこれまたいつものヤフーオークションで電脳遊幻組から購入しました。

2025年現在でもたまにみかけますが相場は同じくらいのままのようです。

さすがにこれくらいの価格で頭打ちのようです。

Xellent30sやXellent30PROはもう少しお安く流れてる場合もあるようです。

取り付け方法は他のアクセラレータと同じです。

X68000XVIの右タワーのカバーを外します。シールド板がついてるときは取り外すとマザーボードが見えます。

最初にソケットにはまっている68000を慎重に取り外します。固いのでここが一番むずかしいポイントでしょうか。68000の足をくれぐれも折らないように。そして、取り外した68000はXellent30上のソケットに向きに気をつけながら取り付けます。

最後にXellent30をX68000XVIの68000ソケットに取り付けます。位置がずれても挿さってしまうので、すべての足が正しく挿さっていることを確認しましょう。

いくつか関連するソフトウェアがありますが、以下のサイトから一通りダウンロードできます。

Xellent30 関連 - 特定のハードウェア用のソフトウェア - ソフトウェアライブラリ - X68000 LIBRARY

chxinstというツールで、ch30_omake.sysをSRAMに常駐させます。

正常にインストールできると起動画面にXellent30の表示が出ます。

初回起動時は格好いいロゴが表示されます。

「XF1」キーを押しっぱなしにすると、起動時に68000と68030の選択ができ、一度選ぶと次からはそのMPUで起動するようになります。

16MHzキャッシュON

一番速いと思われる設定でベンチマークしてみました。

Xellent30(#3)の、シャープの後ろの番号はディップスイッチの設定を表していて、3はデフォルトのようです。

ローカルSRAMに実行したいプログラムを入れたり、キャッシュがヒットするとさらに高い数値も出せるようです。

一旦、動作確認は取れたので、ここまでとします。

マーキュリーユニットなどを拡張スロットに差していると起動しない場合には、Xellent30上のディップスイッチを操作して調整すると起動するようです。

まとめ

  • シールド板がついている場合、かなり分解してマザーボードまで取り出す必要がある
  • X68000XVI以外ではパワーアップはそこまで見込めない
  • すでにPhantomXがあるならコレクション向け製品

先日のイベントでも現役で動いてるXellent30がありました。まだまだ活躍してほしいですね。

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