一時期、、X68000実機の筐体にいわゆるWindowsパソコン(PC/AT)を入れる「ATX68000」が流行っていました。
最近は、なんと3DプリンターでX68000そっくりの形をケースを製作される方が現れました!
その名もITX68000です!(詳しくは下記のリンクをご確認ください)
最強自作PC用ケース ITX68000登場! | zinichiの日々是上々
ITX68000とは
ITX68000の前に、ITXとはマザーボードの規格の名称で比較的小さいサイズのマザーボードを指します(17cm x 17cmサイズ)。
このマザーボードが入るケースとして試作された世界に1台しかないプロトタイプ「ITX68000 XVI(通称、ITXVI)」がこちらです。
完成度が高すぎて実機にしか見えない
今回は注文できたのはこのXVIではなく初代やACE、EXPERT、SUPERのマンハッタンシェイプ型でしたが、結論から言うと大変満足度が高かったです。
ITX68000の部品調達
ケースが届くまでに時間があったので他に必要になる部品を準備します。
いわゆるDOS/V(PC/AT)な自作機を組むのは17年ぶりでかなり久しぶりです。
最後に組んだのを思い出すと2005年位にPentium4のCube型ケースを組んでました。
スペックは、i865マザー、Pentium4、メモリが512MB、S-ATAのHDDが120GB。懐かしいです。
CPU
「第11世代 Intel Core i5 11400 BOX」
これがなくては始まらないCPUですが、選択肢としては今もなおIntelかAMDからの二択のようです。
AMDも気になりましたが、マザーボードの選択肢とケース製作者からのレコメンドから今回はIntelでいくことにします。
また、最新は第12世代(Alder lake)、第11世代(Rocket lake)というらしいのですが、そこまで今回はハイスペックである必要はないのと、お財布の事情で、第11世代(Rocket lake)をチョイスしました。
【第12世代と第11世代】Core iシリーズの違いは?どれが良い?【ざっくり評価】 | PC自由帳
もちろん、この次に選ぶマザーボードもこのCPUに合わせたものにする必要があります。
型番にFがついてるのはGPUなし、Kがついてるのはオーバークロック可能だがクーラーがなしなので、GPUとクーラー付きのKとFのついてないのを探すことにしました。
Qoo10というサイトで送料込みで22,000円くらいでした。
マザーボード
Intel第10世代にCPUが決まったのでそれに合わせたソケット形状(LGA1200)で、ITX68000ケースに入る実績があったこちらを選択しました。
「ASROCK アスロック マザーボード H570M-ITX/ac [MiniITX /LGA1200]」
最初こちらのマザーにしようとしたのですが、どこのショップも入荷待ち、もしくは出荷まで時間がかかっていおりあきらめました。
MicroATXサイズは入らないので要注意
メモリ
「CORSAIR DDR4 デスクトップPC用 メモリモジュール VENGEANCE LPX Series ブラック 16GB×2枚キット CMK32GX4M2A2666C16」
メモリはそんなに選択肢がなかったので、サクッとおすすめされたこちらを。
最近のメモリは緑色の基板がむき出しじゃなくて色々がカラフルだったり、見た目がかっちょいい。
まだまだノートPCでは最大メモリが16GBな時代だったので、16GB x 2 = 32GB 構成にしてみましたがそれでも13,900円とお安かったです。
SSD(M2) ストレージ
「Crucial SSD P2シリーズ 500GB M.2 NVMe接続」
すっかりSSDもお安くなってきていたので製作者様のオススメにもあった、500GBで7,000円くらいのこちらをチョイスしました。
M.2タイプは発熱が少し気になりますが、マザーボード上にヒートシンクっぽいカバーも付いてるので大丈夫と踏みました。
電源ユニット(FlexATX)
「ザワード ゴールド電源(350W) FLEX 350 ENP7135B-24YGF」
電源はサイズ的に組み込めるものが限られているので要注意です。こちらは一番お安かった楽天で購入しました。
【楽天市場】ザワード ゴールド電源(350W) FLEX 350 ENP7135B-24YGF [ENP7135B24YGF]【AMAP】:エディオン 楽天市場店
楽天ポイントが600円くらいついて実質8,100円くらいで買えました。
OS
「Microsoft 【32bit/64bit】 Windows 10 Pro 日本語 FLASH Drive パッケージ (HAV-00135) |パソコン通販のドスパラ【公式】」
こちらは部品じゃありませんが新規に調達しました。
- オークションやAmazonでも偽物が多いらしい
- Windows10があればWindows11にアップグレードできる
- PCが今後変わってもDSP版と違って使えそう
などを考慮してこちらをドスパラの通販サイトで購入。
冷却用追加FAN
「NOCTUA NF-A4X20-PWM/Y」
CPUファンのみの冷却だけではケース内に熱がこもりそうでしたので、こちらの冷却用ファンを追加購入しました。
この時はヨドバシカメラのほうが安かったので購入したら、その後、Amazonの方が安くなってました。
高級ファンのブランドと初めて知りましたが確かにリッチな雰囲気です。
ITX68000の組み立て
そうこうしているうちに、注文から1ヶ月ちょっとでITX68000のケースが到着しました。
1台出力するのに5日間かかるらしい(当時)
早速、パーツを組み込んでいきます。
CPUの装着
CPUを取り付けるところでシリコングリスがCPUに塗ってあるの気づかずにグリスに触ってしまったので、次は気をつけたいです。
この黒いカバーをつけながらレバーを下げて装着するのが最初コツがつかめず苦戦しました。
久しぶりの自作機、色々昔のとは変わってますね。
メモリの装着
こちらは普通に挿すだけなので簡単でした。2スロットそれぞれに同じものを挿すので迷うところはありません。
SSDの装着
マザーボードについてる放熱用のカバーをはずして、ネジ止めしてカバーを元に戻すだけでした。
電源BOXの装着
マザーボードへつなぐ電源コネクタ(ケーブル)が2種類あり、4芯の方をこんな感じで挿せるところに挿しました。
バラック状態で動作テスト
すべて組み込む前に、念の為バラック状態のままで組み上げて起動テストをしてみました。
最初、他のユーザのところでも起きていたHDMIで映らない問題が発生したため、Display Port経由で接続テストしてみます。
Display Portケーブルをメルカリで450円で調達。
愛用しているモニター(DELL P2314Ht)の方にもDisplay Port用のポートがちょうど余っており接続したところ問題なく表示されました。
最近のBIOSはこういうリッチな感じになっていて、名前もUEFIと呼ぶことを知りました。
本組み込み
電源BOXとマザーボードを本体へ組み込み、LEDや電源スイッチ、USBなどのコード類を接続して、余るケーブル類をうまく束ねて詰め込んでいきますが、ここが結構たいへんでした。
不要なS-ATAの電源ケーブルとか切り落としたくなる衝動になんども駆られつつどうにか完成できました。
ここの最後のネジが斜めにドライバーを締めていくのが少し難しいです。
この後ろの部分にスキマができてうまくハマらないときは、爪の部分をうまく噛ませると良いです。
マザーボード上にあるこちらコネクタから電流をいただいて冷却用のファンを接続しました。
適当なネジで、3DプリントされたITX68に付属のアタッチメントに固定し両面テープで電源と固定します。
最後に天板を後ろから差し込んで完成です。
Windows10のインストール
SSDへのOSのインストールもついてきたUSBメモリを挿して起動するだけで10分くらいで完了です。
何度もブルースクリーンと戦う時代は終わったことを実感しました。
ベンチマークテスト
最初にケース内の温度が気がかりだったのでこちらのツールで計測してみました。
大体、50度以下くらいに落ち着いていそうなので大丈夫そうですが、夏場や重い処理のときには温度が上がっていきCPUファンが凄い勢いで回るので要注意です。
普段仕事で使ってるノートPCと比較するベンチマークです。
最新の1世代前ですが内蔵のビデオカードでも中々のスコアでした。
ITX68000(Core i5 11400 32GB Multi Core)
ITX68000(Core i5 11400 32GB Single Core)
(比較用)Surface Laptop Go(Core i5 1035G1 16GB)
まとめ
2022年春のイベントで展示した時の様子ですが、本当に完成度の高いケースで来場者にも大人気でした。
今はこれよりも大きい分、強力なビデオカードが入るバージョンのX68000型ケースもあるそうです。
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