エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(4)~選定編その2~

2020/12/13

今回は連載の第4回目。

前回までと今回の情報から、実際にヤフオクで68を購入してみた例を紹介します。

エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(1)~導入編~
エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(2)~購入ルート編~
エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(3)~選定編その1~

機種別価格相場

仮に「通電確認のみ」付属品がない場合の、X68k本体の価格相場(ヤフオク調べ)は、およそこんな感じでしょうか(※もちろん1つの目安です)

X68000初代 10,000円~
X68000ACE 12,000円~
X68000PRO 15,000円~
X68000EXPERT 20,000円~
X68000SUPER 35,000円~
X68000CompactXVI 50,000円~
X68000XVI 60,000円~(一時期もっと高騰してた)
X68030 60,000円~
X68030Compact 70,000円~(時価) そもそもあまり見かけない

HDとつくと+αになることもあるようです。

手に入れただけでは動かない(使えない)のに、中々なお値段ですよね。直せるor転売目的の人が多いのかもしれません。

拡張ボードなどオプション品はついているか?

次に本体に何か拡張されているかどうかを確認します。

後から追加で調達が必要なものであれば最初からついてるのに越したことはありません。

もちろん、その分を上乗せした値段で入札する必要もあります。

主な拡張ボード

本体とセットで出品されるものは限られますがメジャーどころをまとめてみました

もっとたくさんのボードがありますが、ゲームをするのには必要ないものが多いので割愛します。

相場価格 説明 レア度
MIDIボード 10,000円~ MIDI音源を接続するのに必要。ボードの中で最も付属しているケースが多い。ぜひ、MIDI音源対応のゲームをするのに手に入れたい。(miniDINのケーブルが追加で必要なタイプのボードに注意)

最近は、同人ハードもある(midiori)ので入手はそこまで大変じゃないかも。

もちろん、このボード+MT-32やSC-55などのMIDI音源も必要になります。

SCSIボード 10,000円~ SCSIデバイスの接続に必要。非SCSI機であればあると安心。むしろSCSIデバイスを用意するほうが大変かも。 ★★
メモリボード(4MB) 12,000円~ 追加用メモリ。2MBだと8,000円くらい。起動に必要なメモリが4MB以上のゲームのためにはこれの追加が必要。XVIは8MBまで内蔵できるので4MBのボードを追加すればフル実装(12MB)になる。 ★★
Mach-2 20,000円~ SCSI-2規格のSCSIボード。メモリもついたMach-2pは、さらにレアで+15,000円くらい。ゲームをするのには必ずしも必要ではない。 ★★★★
Xsimm10 25,000円~ 追加用メモリ。これ1枚で最大の12MB実装ができる。

こちらも同人ハードがある(えくしみえむ氏作)

★★★★
Polyphone 35,000円~ メモリ+CPU+MIDI+音源ボード。最強な組み合わせなものの、純正のMIDIボードとの互換性がない部分などもありコレクター向け ★★★★★
MercuryUnit 35,000円~ 44.1KHz・16bitPCMボード。バージョンがいくつかある。ゲームをする分にはなくてOK。 ★★★★★
Nereid(Neptune-X) 60,000円~(時価) イーサネット+USBボード(Nereidのみ)。年に数回しか見かけない。こちらもゲームをする分にはなくてOK ★★★★★★

とりあえずは、MIDIボードがついてたら+1万円、メモリボード4MBがついてたら+1万円、くらいと覚えておくと良いでしょう。

付属品について

ゲームをするために必ずしも必要なものばかりではありませんが、あると幸せです。

キーボード(10,000円~)

X68030用で美品だったりすると20,000円以上の場合もあり。Compact用の物はコードがもろい割には、まさにコンパクトなのが人気なのか、15,000円~。

色は黒(X68000の文字がゴールドと白、X68030なら赤)かオフィスグレーのものがメインです。

安いな?と思ってよく見るとキートップが不足していたり裏側の爪が折れていたりする場合もあるので要注意です。

作り自体は頑丈なので使えないことはあまりないです。他にも形状が異なるPRO用などもありますが、とりあえず最初は使えるものが1つ手に入ればOKです。

マウス(5,000円~)

一般的な形のマウスと、フタをはずすとトラックボールにもなる68独特のものの2種類があります

後者はなぜかボールがひび割れて使えなくなってる場合が多く、代替品の鉄球が出品されていたりします。
前者のマウスのボールはなぜか割れていないので、ゲームで使用するのであれば前者のマウスもよいでしょう。

昔はPC9801のバスマウスを変換してつなぐアダプタなどもありました。

同人ハードでUSBマウスをつなぐものがあるようですが、品薄で現在手に入らないようです(私も欲しい)

ジョイスティック(8,000円~)

やはりゲームと言えばジョイスティックという人向けに、ATARI仕様のジョイスティックが当時いろいろ発売されました。

電波新聞社製のが人気でしたね。ATARI仕様のものならつながるので比較的入手しやすい部類です。

サイバースティック(7,000円~)

AfterBurner専用なんじゃないかとも思えるサイバースティックも結構出品されているので狙い目です。電波新聞社製の別バージョン(違いは?)もあるみたいで、こちらの方がレアです。

(番外編)XE-1AP

当時としてはかなり珍しかったアナログ入力できるコントローラーとして、サイバースティック以外にこんなのもありました(通称カブトガニ)

13,800円したらしいです笑。Afterburner以外ですと、メタルサイトや、Overtakeで動作するとか(未確認)こちらもたまに出品されているのを見かけます。

サイバースティックもでっかいですが、これもかなりでっかいらしいです。

68コレクションをはじめるとやはり最後は置き場所との戦いになります。

ジョイパッド・ジョイカード(2,000円~)

「ジョイスティックまでは必要ないけど、やはり操作に慣れてるファミコンぽいコントローラーがいいな」、という場合は、ジョイパッドがおすすめです。

個人的にはこちらのJOYCONTを愛用していました(超連射68kをやりこみました)

SCSIハードディスク

フロッピーディスクのゲームを遊ぶだけなら必要ありませんが、やはり読み込み速度が遅かったり、大容量のものですとインストールしたくなりますので、ハードディスクがあると良いでしょう。

しかし、SCSIのハードディスクもすでに寿命を迎えていたり、品薄だったりするので、今後も長期的に利用するのであればコンパクトフラッシュやSDカードを変換してハードディスクとして使える機器の導入が理想的です。

X68000/X68030 | クラシックPC研究会 :

例えば、こちらの変換番長を利用するのが、一番お手軽と思います(20,000円~)

※基本的には68がSCSI対応である必要があります。


というわけで、選定の目安についてお伝えしました。

早速、ヤフオクのX68000カテゴリにアクセスして、68本体の出品をウォッチリストにどんどん入れてみましょう。

最初はいくらくらい出すのが妥当か判断するのは難しい思いますのでいきなり入札しないのがオススメです。

1、2週間もすれば、大体どういう状態のものがいくらくらいで落札されているか、感覚がつかめると思います。

実際にヤフオクなどに出品されている68は、程度は様々、付属品も様々。焦らず、欲しい68をじっくり探していきましょう。


X68000XVI-HDをゲット

というわけで、今回、吟味の末に、X68000XVI-HDをいつものヤフオクでゲットしてみました。

スタンバイの赤ランプは点灯するが、電源を入れても緑色に変わらないという、いわゆる「通電確認済」の機体です。

MIDIボード、HDD(80MB)動作品、親亀内蔵メモリ(2MB)つきでしたので、近頃のXVIの相場からするとリーズナブルでした。

次回からはこのXVI-HDをスタート地点として修理していき、ゲームがプレイできる状態を目指します!

~メンテ編へ続きます~

エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(5)~メンテ編その1~