
FM TOWNSとの思い出
X68000、MSX、PC8801は現役(子供時代)の頃に所持したことがあったレトロPCだったのですが、他にも気になっていたけど買えなかったパソコンのうちの1つに「FM TOWNS」がありました。
知人の家にはFM77AVはあったのですが、TOWNSは身近にユーザーがおらず電気屋さんと雑誌広告で見かけるばかり。
ここで、勝手な個人的「FM TOWNS」の思い出といえば、
- アフターバーナーの白煙がX68Kみたくメッシュじゃなくて原作通り白い
- CD-ROMドライブが全機種標準装備
- グレー色しか無い(のちに、白色モデルも出た)
- 何かとX68000ユーザはライバル関係(苦笑)
- 宮沢りえが宣伝してる

このくらいの知識しかなく、X68000に比べると強い思い入れもなかったのですが、秋葉原BEEPで展示されているのを見かけるたびに「X68000では発売されなかった、雷電とか、ギャラクシーフォースとかちょっとやってみたいかも...」と気になり始めました。
というわけでもしも今手に入れるならどのTOWSNが良いか?から調べてみることに。
※ところで、よく見ると、南野陽子や観月ありさ、カケフ君もCMに起用されていたようです。


FM TOWNSのラインナップ
FM TOWNSと一口にいってもいろいろな機種があり、大きく分けると「TOWNS I」と「TOWNS II」があり、シリーズ末期にはDOS/VにもなるVTOWNSという機種もありました。
また、形状も「縦型」「横型」「CRT一体型」の3種類があるようでした。
TOWNSと言えばCDROMドライブが正面に見える、いわゆる縦型の「目玉TOWNS」に目が行きがちですが分解メンテのしやすさだと横型が良いらしいですね。

とすると、これから入手するなら横型が手堅いけど、デザイン性ではパソコンしすぎいてX68000と比べると物足りなく。
そんなことを思ってた時に、ふと、CRT一体型が目に止まりました。
「9821CanBeとかダルマMacみたいで、かわいいかも一目惚れ)」

この機種ではないかもですが、TOWNSはグッドデザイン賞を受賞したこともあるらしいです。
そう思ったのが運の尽き、一体型を手に入れるために情報を集め始めることに。
CRT一体型は「UR」、「UX」、「UG」
一体型のモデルはUR、UX、UGというのがあるらしく、大きな違いはCPUがIntelの486か386か、とのこと。
486の方が当然処理速度は高くゲームをする上ではSUPERストIIが快適になるなどの恩恵があるが、代わりに(?)ブランディッシュが動かないといったデメリットもある様子。


SUPERストIIはX68000版を持ってるので互換性と、なにより弾数が多くて入手しやすそうなUXを狙うことにしました。
ヤフオクでゲットして簡易チェック
いつものようにヤフーオークションをパトロールして、20k円弱でブラウン管も生きてるUX20を落札しました。
付属品や状態によって2万円~5万円くらいで取引されているようです。

電源が火を吹かないか不安に思いつつ、CD-ROMドライブには事前に用意していた「アフターバーナー」を入れてみます。

CDROMドライブが死んでると思いきや、焦らずにCD-ROMの盤面を綺麗にしてからもう一度トライしてみます。

無事に起動しました。

メインメモリは2MB。UXの最大メモリは10MBのようです。
ちなみにX68000は最大12MBまで
メンテナンス

※今回は、高電圧注意のブラウン管まわりがあるので、このブログを読んで感電などの事故にあった場合にも完全に自己責任ですので、くれぐれもご注意ください。
何があっても自己責任で
メンテナンス用工具
主に電解コンデンサーを交換するためのものです。
分解
まずは筐体の分解ですがかなり難易度が高いです。かなり気合が必要ということをあらかじめお伝えしておきます。
外側のカバーをはずす
このパソコンはどこから分解するのか、Macのようにぱっと見でネジが見当たらないのですが、
- モニター上部に2か所
- 拡張スロットの部分に2か所
- 外部入力接続の部分(蓋をはずす)に1か所
- 底面部分に2か所
にあるネジをそれぞれ外すと、後ろにケースがずれてはずれます。

見えにくい位置にネジがあります。

拡張スロットのところのネジをはずす。

右下のネジをはずす。

底面部分のネジをはずす。
モニター用電源ユニットをはずす
開けると中はかなり汚れていました。適宜、エアーダスターなどで清掃します。
もちろんここで感電しないように放電された状態で作業します。

最初に、画像の左側の上についている基板(モニター用電源ユニット)をはずします。
PC用とモニタ用とそれぞれに電源基板がある

筐体に固定されている青いコードをはずしつつ、前方に2か所止まっているネジをはずします。

基板につながっているコネクタを2つ、接続されている向きを覚えながらはずしていきます。

いかにも電源の雰囲気のコネクタも2つはずします。高圧注意のシールが怖いです。

これで基板のはまっている黒いユニットごとはずれます。
メインボード(PC)用電源ユニットとりはずし
今度は、その下にある大きいファンがついている基板をはずしていきます。

元の向きを忘れないようにコネクターをはずします。

アース線とコードが共締めになっているところがあるので、戻すときに止めるのを忘れないように。

背面の電源コードがでてるところのネジをはずします。
あとは慎重に上に持ち上げると外れるのですが、フロントの電源スイッチの部分の棒にひっかかってうまくはずれにくいのでがんばってください。
コンデンサー交換
モニター用電源ユニット(9個)
若松通商と千石電商で調達しました。電源なので105℃品を用意しましょう。
| 耐圧 | 容量 | 温度特性 | 備考 | |
| C511 | 200V | 680μF | 105℃ | スナップイン |
| C520 | 160V | 330μF | 105℃ | |
| C519 | 100V | 1000μF | 105℃ | |
| C523 | 35V | 2200μF | 105℃ | |
| C524 | 25V | 1000μF | 105℃ | |
| C525 | 16V | 3300μF | 105℃ | |
| C543 | 25V | 47μF | 85℃ | ELNA(9140S) |
| C527 | 25V | 22μF | 85℃ | ELNA(9114H) 手持ちの50V品で代用 |
| C514 | 100V | 10μF | 105℃ | 手持ちの160V品で代用 |

技術の発展により右上のコンデンサーが元のものよりも一回り小さくなってるのがわかります。
この基板のはまっているプラスチックのユニットですが、ネジによる固定に加えて爪ではまっているため、無理にはずそうとすると硬化したプラスチックが割れてしまいます。そのときは接着剤で補修しましょう。
プラスチック系部品は仕方ない
PC用電源ユニットコンデンサー(10個)
こちらの基板は5つのネジで金属のフレームに固定されているのみです。

5600μFが見つからなかったので、若松で6800μFを調達して代用しました。
| 耐圧 | 容量 | 温度特性 | 備考 | |
| C6 | 200V | 560μF | 105℃ | スナップイン |
| C15 | 50V | 1μF | 105℃ | CE-US(9132) IHC |
| C23 | 35V | 330μF | 105℃ | LXF |
| C19,C20,C21 | 10V | 5600μF | 105℃ | LXF KMG 6800μF品で代用 |
| C16 | 25V | 3300μF | 105℃ | LXF |
| C24 | 25V | 470μF | 105℃ | CE-US(9316)35V品で代用 |
| C18 | 16V | 1000μF | 105℃ | CE-US(9141) 35V品で代用 |
| C22 | 10V | 2200μF | 105℃ | CE-US(9141) |

左:交換前 右:交換後

UX20のロットによってか、比較するとヒートシンクの形が違うようです。
モニター用メインボードコンデンサー交換(未着手)
メインボードのコンデンサー交換もトライしようと思ったのですが今回は種類だけ調べて交換メンテは先送りすることにしました。
| 耐圧 | 容量 | 温度特性 | 備考 | |
| C7302 | 16V | 100μF | 85℃ | VX(M) |
| C7303 | 16V | 22μF | 85℃ | VX(M) |
| C561 | 10V | 220μF | 85℃ | ELNA(U) |
| C702 | 160V | 10μF | 85℃ | ELNA(U) |
| C563 | 160V | 47μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7251 | 50V | 3.3μF | 85℃ | VX(M) |
| C7402 | 16V | 10μF | 85℃ | VX(M) |
| C7404 | 50V | 1μF | 85℃ | VX(M) |
| C405 | 16V | 220μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C459 | 16V | 1000μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C419 | 25V | 2200μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C562 | 160V | 33μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7409 | 16V | 10μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7407 | 16V | 220μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7401 | 35V | 100μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7406 | 16V | 47μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C454 | 50V | 1μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C457 | 50V | 1μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C458 | 50V | 4.7μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7405 | 50V | 6.8μF | 85℃ | H9106 |
| C412 | 35V | 330μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C418 | 16V | 33μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C415 | 35V | 330μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7343 | 16V | 10μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7347 | 16V | 100μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7342 | 50V | 3.3μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7252 | 50V | 1μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C703 | 160V | 2.2μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C420 | 35V | 47μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7340 | 16V | 100μF | 85℃ | ELNA(S) |
| C7256 | 16V | 470μF | 85℃ | ELNA(S) |
かなりの数があるため、今後映らなくなったらやるかもしれません。
PC用メインボード、ブラウン管のネック基板
さらに下にPC用のメインボードとブラウン管のネック基板にコンデンサーがたくさんあるようですが見送りました。

分解したときの逆の手順で元通りに慎重に戻していきます。
CD-ROMドライブ、フロッピーディスクドライブのメンテナンス
こちらは今回は故障していなかったので未着手です。
どちらもコンデンサー交換のみで修理できない場合が多いようです。できるだけ故障していない機体を購入するか、動作しているものからニコイチしか方法がなさそうです。
ヘッドが動く系は修理するハードルが高い
メモリ増設
このTOWNSの標準搭載メモリ容量は2MBなのですが、SIMMスロットが1つだけついており、X68000のような専用のメモリボードでなくてもメモリ増設できます。
しかし、かといっていわゆるPC-AT的(DOS/V)のようにただ挿すだけではうまく認識しません。

筐体側面にあるカバーをはずすとSIMMスロットが見えます。

手元にあったSIMMを適当に用意しますがこのままでは利用できません。

写真右あたりのジャンパー(DIP)のところをはんだ付けしてショートするとうまく認識するようです。
適当にはんだ付けしては挿して試していきます。

1回目のトライで2MB追加!もう一声ほしいところです。

2回目のトライで4MB追加されました!
とりあえず増やせたのでこれで良しとします。
ゲーム専用のつもりなので
動作テスト
手持ちのゲームで動作テストしていきます。まずはこちらの「TAITO CHASE H.Q.」ナンシーより緊急連絡!無事動作しました!!

ちなみにこのTOWNSの持病なのか、CD-ROMを入れっぱなしにしておくと取り出せなくなる(くっついてしまう?)ことがあるようなので、遊んだらキチンと取り出しておく必要があるようです。

まとめ
参考サイト
FM-TOWNS改造白書(メモリ編) 増設メモリについて詳しく書かれています
ash.jp/~kim/towns/t_h-01.htm こちらも増設メモリに関する情報ページです
Old PC Catalog UXのCD-ROMは壊れにくいそうで良かったです
