山梨のハードオフをめぐって見つけた起動しないゲームギアを修理してPassing Breezeを聞くの巻(修理編)
というわけで、先日、ハードオフでぷよぷよ付き3,000円で入手したゲームギアを修理していきます。
【目次】
ゲームギアの電解コンデンサー液漏れ問題
コンデンサーの液漏れはX68000で散々味わってきましたが、ゲームギアちゃんも中々のコンデンサー液漏れの持病持ちらしく、これが原因で電源が入らなくなったり音がでなくなったりするようです。
ゲームギア修理の記事は結構たくさんあるので詳細は割愛します。
ゲームギアを修理しよう!本体タイプの違いから、コンデンサ交換までを完全網羅│とんちき録
実際の作業はこの辺りを参考にやっていきました。ありがとうございます。
状態の確認
手元にあったファミコン用(Roland MIDI音源用ともいう)のセンターマイナス9VのACアダプターがそのまま使えるのでつないでスイッチをオン!
ハードオフでの説明通り、画面がついたと思ったらすぐに電源が落ちます。まあ、そうですよね。
分解
いきなり躓きます。普通のドライバーでは回せない特殊なネジに行く手を阻まれました。
うごご・・・。とりあえず、一番安そうなので送料込みで500円くらいだったこれでトライ。
無事に開きました。
【注意】ここで、「高圧注意」というところで、トランス?あたりでガッツリしびれるそうなので通電してからしばらく(?)は触らないのがよさそうです。
白いコネクタを3か所はずすと、上下に分割できます。
コンデンサー交換
大きく分けてVA0という基板とVA1という基板の種類があるので、どちらのゲームギアか確認してからコンデンサーをそろえます。
サウンド基板と電源基板
止まっている小さいネジをはずして、作業しやすいように基板を取り出します。
電源基板(3個)
サウンド基板(5個)
交換実装後。通常サイズ品でもそこまで干渉しないようです。
メイン基板(10個)
ランドごとはがれてしまうときがあるので注意。
なんとなくそれっぽくつけていきます。
画面のフレームのところのスポンジみたいなのがボロボロだったので不要と判断して捨てました。
基板を元に戻して完成。ここまでは難易度は高くないです。
動作テスト
スイッチオン!ちゃんとついた!が?
んごごご・・・・・液晶画面がああ・・・だめぽ・・・・
というわけで、乗りかかった船ということで、勢いで液晶の交換を決意!
BennVenn 液晶交換キット
ゲームギアの交換用の液晶はたくさん種類があるらしく。
twitter、、じゃなかった、Xで識者に聞いたところこれが今ならおススメということらしい
GameGear LCD kit – BennVenn’s Shop
$70の追加出費。円安と送料でなんか12,000円くらいかかってるけどきっと気のせい。
オーストラリアからの輸送なので、1,2週間待ちます。
着弾
謎にベジマイトのおまけつき。オーストラリアだからね。日本だと何入れるんだろう。緑茶とかか?
交換開始
サイトにあったマニュアルPDFなどを参考にすすめていきます。
まずはさくっと分解してバックライトを外して
フューズを外して
ハンダをはがして液晶を丁寧に外して
付属してきた楽楽配線フラットケーブルを、フラックスを塗って貼り付ける。
これの左右の取り付けの位置が、VA0とVA1で違うので注意(写真はVA0)
伸びたケーブルをちまちまとハンダ付けしていきます。
一番悩んだのがこの画面中央下の部分。
説明書にあるFB1(フェライトビーズ)という端子部分が基板に見つけられ図、どこにつけるのかわからず。
結局、CLKを供給している、R13とR14の間につけることで動作しました。
右上の部分はT10に接続。左上のほうのは、R30の右側に接続して、こちらがいったんの完成形。
ちなみに販売元から送ってもらったサンプルの完成画像がこちら。
動作チェック
そうそう、肝心のOUTRUNを調達しないとでした。
メルカリで説明書つき、消費税・送料込みで2,400円。まあ、こんなところでしょうか。
画面が超キレイーーーーー!しかしこの後・・・・
トラブル発生
あとはケースを元通りにしたら完成のはずが・・・・
ぎゃぎゃぎゃーーん(ある意味センシティブ画像)液晶が、わ、れ、て、るーーー(10秒くらい思考停止)なぜ?なぜええええ
どうやら、このねじ止め部分のプラスチックが液晶を圧迫して割れてしまった模様。えーん。えーん。
ねじ止めしてるときになんか当たってる感じはあったのですが・・・。
(とりあえずこのあたってる部分をニッパーで削り落としました)
液晶部分だけリトライ
販売元に相談したら「おー、液晶クラッシュしてるねー、おーけーおーけー、この代わりのパーツを買ったらいいよ(意訳)」
IPS Panel – NOT A KIT – Replacement screen only
$15の追加出費・・・しかし、ここまできた引き下がれない。負けられない戦いがここにはある。
0から買いなおしじゃなくてまだよかったと考えよう。
液晶部分の交換
また、10日間ほどして部品が到着。
まずは、液晶用の基板と液晶が強力な両面テープで粘着しているので、それをうまくはがします。
次に写真のようにコネクター部分の黒いパーツを上に跳ね上げると元のフレキシブルケーブルが抜けるので、慎重に新しい液晶のケーブルを奥までしっかり差し込んで、黒いパーツをパチン、と戻します。
これだけでOK。
のはずだったのですが、横着して楽楽ケーブルをつけたまま作業したら何カ所かはずれてしまったので、CLKとR13とR14の間をつなぎます(これがつながっていないと画面が映らず電源LEDもつきません)
加えて、右上のT10とT11も最近お気に入りのポリウレタン導線でつなぎました。
再度動作テスト
なんとか復活しました。乾電池での動作も問題ないようです。
最初、音がうまく鳴らずに困ったのですが、まずはイヤホン端子につなぐと正常に音が鳴っていてしばらくしたらなるようになりました。何かコンデンサーの問題とかだったのでしょうか。
他にも電源を充電池にしたりサウンド基板を良くしたり、色々あるようなのですがひとまず切ない音色ですが、Passing Breezeは聞けたので、良しとします!
当時のユーザが見たら、感動する画面のきれいさではないでしょうか。
やっとこれで次のガジェット修理にすすめます。
おまけ
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