ヤフオクで入手した謎の付着物つきXE-1AJ(サイバースティックOEM)をメンテナンス

2021/11/06

サイバースティックを持ってるのに・・・

サイバースティックとは、主にX68000用に発売されたインテリジェントコントローラーです。

あまり知られていないかもしれませんが、サイバースティックには、「XE-1AJ」という電波新聞社版のOEM版が存在します。

できることは「全く同じ」なのですが、単に見た目が「格好いい」というだけで、中々、ヤフオクでも半年に1回くらいしか見かけず。

次に出てたら狙おうと思ってました。

駿河屋 -<中古>インテリジェントコントローラ XE-1AJ (状態:本体のみ/本体不備・不良有※詳細は商品説明を御覧下さい)(レトロPCハード)

↑XE-1AJ

↑サイバースティック

XE-1は、ジョイスティックが有名ですよね

駿河屋 -<中古>XE-1 PRO (箱説なし)(レトロPCハード) 緊急検証】カブトガニでファミコンは動くのか? - ファミコンのネタ!! -レトロゲーム関連ニュース&コラム-

この型番のシリーズのようです。

ヤフオクで発見!・・・・・ん?

私の机の上にある手書きの「そのうち欲しい物リスト

その中にも半年以上、XE-1AJは書いてありました。

そんなある日、ヤフオク巡回で、発見!

むむ、なんか表面に謎の付着物がありますが、その分、安くならないかなぁ、と思いつつ、前回は12,500円くらいで競り負けたので、予算12,000円と心に決めて入札。

結果、謎の汚れがついてたにも関わらず、落札価格は送料込みで13,000円くらいで、ギリギリでした。恐るべしヤフオク・・・。

当然、箱もマニュアルもありません。でかくて置き場所に困るのですが、最近引越して部屋が広くなったので危険です。

まあ、新品で23,800円だったのでそう思えば(思えない)

メンテナンス実施

というわけで、メンテナンスしていきます。

スティックとスロットルの動きの確認

ジャンクサイバースティックは、スティックとスロットルが中央に戻らなかったりフニャフニャだったりすることがあるようですが、このAJは、その点は大丈夫そうでした。

先に入手していたサイバースティックの方はスロットルの戻りが悪いので、今度メンテしようと思います。

謎の付着物の除去

かなり強力にこびりついていたのですが、アドバイスを頂き、根気よくアルカリ電解水をかけていたら色が薄く変色してきて、柔らかくなったら爪で取れました。

とりあえず分解

スティックの奥の方の付着物が取りづらかったので、どうせならと、分解して中も整備することにしましたが、想像以上に面倒でした。

ネット上にも分解掃除の情報がほとんど無いので手探りで進めます。

まずは、背面の10本のビスをはずすと底部分のパーツと強度UPのための重たい鉄板が外れます。

こういう何度も開け締めするとき用に、トルクが無くてもいいので充電式の小型の電動ドライバーとかあるなら、欲しくなります。

真ん中にあるユニットボックスはツマミをつまんで上に引き出すと、コネクタからはずれるようになっています。

何か別のものと交換、もしくは別のコントローラーに転用される計画があったのでしょうか(そして無くなった)

L字型の緑色のメイン基板はネジ3本で止まっており、右中央のネジはユニットボックスを抑えるT字の金具と友締めになっています。

写真では金具が斜めってますが、まっすぐの状態で取り付けて、ユニットが出し入れしやすい状態が正常です。

メイン基板部

この基板に電解コンデンサーが5本使われているので交換しました。

番号 耐圧 容量
C1 16V 100μF
C5 6.3V 470μF
C11 50V 1μF(BP)
C12 50V 1μF(BP)
C13 50V 1μF

両極性のは、ノンポーラーと書かれていました。極性なし、ということですかね。

中央のユニットボックス

ネジ2本で止まっています。開けてみましたが、電解コンデンサーは使われていなかったので今回は何もしてません。

ボタン部分

もしもボタン類が効かない、壊れてる、LEDが光らないという場合はここを交換すれば良さそうです(同じ部品がうまく調達できれば)

タクトスイッチもSC-55系よりも押し込み部分が長いものだったので、特殊かもしれません。

スティック部分

ここの部分をばらして戻すのに苦労しました。

結果から言うと、このスティックとスロットルの部分は分解しなくても外れる仕様になっています(知らなかった)。

スティック、スロットル、それぞれ上にあるスイッチを「UNLOCK」にして、ダイヤルみたいな部分を反時計回りに45度ほど回転すると、スポッと上に抜けます。

普通のコントローラーのように上下左右のスティックを左に持ってくることができるようです(つまり、スティックとスロットルを左右入れ換えることができる)

細かいところが手が込んでいますね。ビバ!バブル!

その上でスティックを整備すればスムーズでした(それがわからずにバラバラにしてしまい、中々うまく元に戻せず格闘することに)

動作テスト動画

というわけで組戻してテストしたところ、デジタルモードではちゃんと動作するのに、最初、アナログモードではうまく動きませんでした

キャリブレーションする方法があるようなのですが(背面リセット+START)拾ってきたマニュアルのとおりに試してもうまくADJUSTランプが光らず謎状態。

こりゃCPU故障レベルか?と諦めかけていたところ、最後にもう一度試してみたら、なんと動きました。

気まぐれちゃんです。

ちなみにX68000AFTERBUNERを起動するとデフォルトはマウスで操縦モードになっているので、OPT.1を押すとサイバースティックモードに。OPT.2を押すとまたマウスモードに戻るようです。

ピカピカになって見た目はとても満足でーす!(引き続き、置き場所に困る)

おまけ

~ 1990年代のアナログスティック「CYBER STICK」 ~ (レトロな○○ギャラリー) – AKIBA PC Hotline! : 2013/11/19の記事 詳しい仕様について説明あり

マイコンソフト – Wikipedia :XE-1 AJの説明あり

Sharp Cyber Stick CZ-8NJ2 Manual.pdf :マニュアル

憧れのコントローラー購入でしたが…… | コロころ…レトロゲーム ホビー日記 : 数少ないサイバースティック修理エントリ

当時のチラシ