060turbo レプリカは、75MHz駆動の夢を見るのか(調達編)
そもそも、060turboを知らない人がこのページを見に来るとは想定しにくいのですが、何かの間違い(笑)で来てしまった人のために軽く紹介をしておきます。

060turbo([読み方]まるろくまるたーぼ)は、今はなき、満開製作所によって開発されたX68030用のアクセラレータで、X68kを最速にするためのメジャーな選択肢の1つです(メジャーって一体・・・)
昔はそんなにどんどんマシンを買い替えたりできなかったので、CPUをパワーアップして使うというケースが多かったです。
【目次】
仕事から帰って、なにげなくtwitterを見ていたら
さて、毎晩欠かさずに、68ネタを探して今夜も元気にtwitterをパトロールしていると・・・

「え!?・・・えええ?」
最初、様子が飲み込めずに2度見しましたw
先日、BOOTHで、040turboレプリカを出品されていたアカウントから、今度は060turboレプリカがBOOTHで売ってるとのこと!!(しかも040レプリカからそんなに経っていない)
040turboレプリカのときは、自分がすでに040Execlを持っていたのと、040turboは過去に1度所持したこともあったので、「どうしようかなあ・・・」と悩んでいるうちに売り切れてしまったので、「やっぱり買えるときに買っておけばよかったかなあ」、と思っていたところで誤算というか、 思わぬ 展開に・・・。
「でもぅ・・・、お高いんでしょ?・・・」
SHARP X68030 用 060turbo レプリカ – レトロなPCとか – BOOTH :
040turboレプリカが48,500円だったので、もっとずっと高いかと思いきや・・・

「!!!54000円!先日の040turboレプリカよりもちょっと高いくらい!!マジか!夢に手が届く!(大げさ)」
残された数少ない情報によると、060turboが発売された当時(1997年)は15万円(MPU別?)くらいしてたらしいので、レプリカとはいえ、かなりの格安プライス(そもそも当時の値段と比較するというのもどうなのかという話はありますが)
でも、、、起動用のROMは自分で用意しないといけないがネック・・・(040turboはクロック供給するだけで動いた)
ちゃんと組み込めるか自信がない中、いつもお世話になってる68のtwitterフォロワーさん(なぜか、みんな040turboや060turboを普通に持ってるというw)に相談したところ、ROM焼きを手伝ってくれるとのこと!!
ええい、ままよ!細かいことは買ってから考えよう!
他にもMPUやSIMMの入手やら色々不安はありつつも、頑張れば揃わないこともないだろうし、LCやECの偽物といっても、昔みたいにMPU10万円とかもしないのでいつかはなんとかなるだろうと、ポチってしまった・・・。
数日後に着弾!!!久しぶりにワクワクが止まらない!

デジタルガジェットが到着してワクワクすることがすっかり少なくなったのですが、久々にワクワクです。
といっても、届いたのは部品がついた基板だけなので、これだけでは当然何もならず・・・
実装に必要な物を調べてみると
- MPU(MC68060 75MHz版が理想だが、50MHz版でひとまずよい。revが古いとバグがあるらしい。また最近はシルクを偽装したニセモノも出回ってるらしい)
- MPU用ヒートシンク(FAN付きのものが望ましいが、なくても50MHz稼働ならよいらしい)
- MPU用下駄pin(これも040turboのときにあったやつ。連結ピンも同梱いただいてたが、四角いのが欲しい)
- 起動用ROM(040turboと異なり、IPLを焼いたROMが必要。オリジナル版と、エミュレーター用にBugFIXされたXEiJ版があるらしい)
- 72pin SIMM ノンパリティ60ns 16MB~128MB(なくてもとりあえずは問題ない。ハイメモリ=ロケールメモリ用)
たくさんあるw しかも入手困難なものがほとんどwww
中々、素人1人(特にROM焼きw)で準備するのはハードルが高いところですが、twitterにいるスーパー68オーナーの皆様に助けられつつ、ebayなども利用しつつ、少しずつ集めていくことにしました。
MPU(68060)
フルスペック版にダイブ(懐)
いわゆるCPUですね。これがないと何も始まらないわけですが、現状、ヤフオクなどでは68030くらいまでしか出品されておらず、入手できるのはebay経由がメインになりそうです。
シルク印刷と中身が違うMPU詐欺(下記参照)があるみたいなのですが、とりあえず果敢にも最上位のフルスペック75MHz版(いかも安かったのでニセモノの可能性大w)の購入にトライしてみます。

ちなみにフルスペック版に対してFPUなしがLC、さらにMMUもないのがECです。
060turboの標準は50MHz駆動なのですが、最大75MHzまで駆動実績があるそうなので、起動しなかったり、画面にゴミが出たり、030の個体差に左右されるそうなのですが、まずは50MHzで動かしてからトライしてみようと思います。
また、revというバージョンがあり、古いものだとバグがあるそうで、NetBSDとかが起動しない、とかあるそうです。とりあえず、一旦。
フルスペック68030もついでに購入

ついでに、030も純正のECだったのでフルスペック版の50MHz(ニセモノもかもしれませんが)を注文してみました。
MPU用ヒートシンク
040と比べると060はそこまで熱くならないようなので、ファンはつけなくてもヒートシンクのみで大丈夫そうです(75MHz駆動だと熱が厳しいかもですが)
ダイサイズは486や68040と同じ大きさで、高さは高すぎるとカバーが閉まらなくなるので1cm以下くらいのものがよさそう。伝熱シール?も用意して貼り付けます。
大きさは、測ってみたところ、46mm x 46mm くらいでしょうか?
秋葉原の千石電商の地下などで入手できるようです。
MPU用下駄pin
X68030本体の68030ソケットと、060turboをピンでつなぐ必要があります。
正方形型のピンタイプでつなぐ方法(左図)と、 1列ずつのピンを植えてつなぐ方法(右図)とがあります。
前者の方が簡単なのですが、入手する方法が限られていて、下記のサイトから入手できるようです。
トキワエレネット
2020/2/6時点の問い合わせ状況ですので、今後入手できるかはわかりませんが参考まで。
R550-10-124-13-041013
1~24個
税抜単価 4100円
在庫無し
受注後約1週間
佐川Eコレクト便による現金代引き
送料+代引き手数料 税抜1000円(本州外は別途お見積り)
結構お高いですw CPUやSIMMと同じくらいするのはやや痛いところです(苦笑)

起動用ROM
X68030は、IPL(ROM)を追加して別のROMからブートできるという謎の拡張機能があり(SHARPも当時、新しいROMの追加供給予定があったのでしょうか?)そのおかげでXellent30や、040turbo/ExcelのようなSRAMにブート用のプログラムを仕込む必要がないようです。

今回は、純正のROM(起動時に060turboのロゴが表示されて格好いいw)と、デバッグされているというXEiJ版を用意できました。
XEiJ (X68000 Emulator in Java) :
今回の件があってこのROMのことを知りました。
060turbo 用 ROMの作成 (XEiJ IPL) :
こちらも心優しきフォロワーさんに協力いただき入手できました。
SIMM
ローカルメモリとして利用可能とのこと。RAMDISKとしてはもちろん、ROMの内容やプログラムをコピーして実行できるらしい。060turbo自体は無くても使えるのですが、ぜひつけておきたいところ。
72pinのノンパリティ、60nsの16MB、32MB、64MB、128MB SIMMに対応で、EDOでも非EDOでも良いらしいですが、相性で動かないなどはあるかもしれません。

上記の写真は、なぜかまだ手元にあったSIMMで、上から16MB、16MB、256MB?(不明)です。
まさか使う日がくるとは(苦笑)

256MBがうまく動かなかったので、またもやebayで128MBのSIMMも注文。到着に1ヶ月とかかかるので気長に待つことに。
というわけで
調達が完了したら、次は、いよいよ実装編です。お楽しみに!(接触篇からの発動篇でも可)