レアなLA音源、PC9801note用?「CM-32LN」をメンテナンスする
【目次】
PC9801note用のLA音源?「CM-32LN」
前回のPMA-5に続いて、またもレアなMIDI音源のメンテナンスです。
どうやら故障はしていないので、コンデンサー交換のメンテナンスのみ、行いました。
また、X68000用交換用トラックボールマウスボールで有名なほそださんのサイトも参考にさせていただきました。
ローランド製MIDI音源「CM-32LN」を分解修理してX68000で鳴らす | 巨大スティッキーズ – Jumbo Stickies
PC9801noteとは?
その前に、PC9801noteとは、その名の通り、PC9801のノート型のPCです。
結構たくさんの種類が発売されましたが、どのあたりまでが98ノートなんですかね。
あのPC-9801がノートサイズになった!「NEC PC-9801N」 – AKIBA PC Hotline!
初代98ノートのPC9801nが1989年発売。248,000円だったようです。結構前からあったんですね。
個人的には、当時、PC9801 NS/Rを愛用してました。まあ、重くて持ち運びはきつかったですけど。。
そんなわけで、「LN」のNが、この98noteと一緒に使えるLA音源というコンセプトだったんじゃないかと思われます。
あとから気づきましたが、単3電池でも駆動できるあたり、モバイルを意識した音源のようです(何時間持つのか不明ですが・・・)
入手
いつものヤフオクで、2022年5月頃、12k円くらいで落札。
最近は、CM-32Lもあまりみかけないんだよね。。2万円弱くらいになってしまっていて手が出せない・・・
分解
裏面のネジを外すとカバーがはずれます。左下のアース線の接続を戻すのを覚えておきます。
シールド面に止まってるネジをはずすと、シールドが上にめくれます。
つながっているコネクタ類の位置を覚えておきつつ、はずします。
背面と裏面のネジを外すと、シールドとバックパネルがはずれます。ネジの種類が微妙に違うので要注意です。
基板が取り出せます。1枚だけですが、右のあたりに、ドーターボードが刺さっています。
その下にあるコンデンサー交換の時に邪魔なので、慎重にはずします。
コンデンサー交換(35個)
耐圧 | 容量 | 備考 | |
C1,C2,C29,C30,C34,C35 | 6.3V | 47μF | 16V品で代用 |
C11,C12,C13,C14,C15,C16 | 25V | 4.7μF | 両極性、50V品で代用 |
C24,C25 | 6.3V | 10μF | 低背、16V品で代用 |
C26 | 6.3V | 470μF | 16V品で代用 |
C32,C33,C39,C41 | 16V | 10μF | 両極性 |
C38 | 16V | 2200μF | 接着剤で止まってる |
C40,C42 | 16V | 47μF | 両極性、50V品で代用 |
C46,C47 | 6.3V | 1000μF | 10V品で代用 |
C52,C53 | 16V | 10μF | |
C58,C66,C83,C85,C87,C90,C98,C101 | 6.3V | 100μF | 16V品で代用 |
C77 | 25V | 4.7μF | 35V品で代用 |
交換完了後
特にこれといって難しいところはありませんでした。
動作テスト
バッチリいい感じでした。今回はボリュームは故障していませんでした。
簡易的にテストするために、イヤホン端子に差せて充電もできるUSBスピーカーを導入しました(2,000円くらい)
小さいくせに大きい音が出るので要注意です。
おまけ
単3電池6本でも駆動できるっぽい
そういえば先日のPMA-5も電池駆動できるMIDI音源でしたね。
さて、次はたまりにたまってるGS音源に戻りましょうかね・・・。
そして自力では修理できず、修理の先生のところに入院させてもらっていたSC-33とSC-88が直ったらしく、さすが過ぎる~。