SC-55の次にでたGS音源だが、それとは似て非なるもの「Roland SC-33」の修理
【目次】
え?SC-33?SC-55じゃなくてそんなのあるの?
へー・・・そんなのあったんだ・・・、ということで色々調べてGS音源コレクションに加えるべくゲットしたのですが、かなり大変なやつでした。。。苦笑
ローランド・SCシリーズ – Wikipedia
によると…
1991年 SC-55発売
1992年 SC-33発売
1992年 SC-155発売
1993年 SC-55mkII発売
ということですが、155は知ってましたが、33は知りませんでした(海外用の50はさすがに知らなかった)
なんか、リズムパッドみたいにも使えそうで面白そうかな、と思ったのが運の尽き・・・。苦労みそが始まります・・・。
ちなみに、ヤフオクなどではまあまあ見かけます。
とりあえず、ヤフオクでゲット
どんなSC-55系を買っても最近は5,000円をくだらなくなってきたので、まあ送料込みで6k円くらいなら妥当な感じとおもったのですが。
動作未確認ジャンクという点でこのあと激しくハマりました。
あれ、アダプターが刺さらないぞ?
CM-64にしてもSC-55にしても、どれも大体「いわゆるファミコンアダプター(センターマイナスの、DC9V500mA程度)」で、通電できたのですが。
このSC-33は、謎のBOSS製のAC-ACアダプター(謎でもなんでもない)が必要という・・・。
どうしてここで急にBOSSがでてきたのかわかりませんが(実はBOSS社としてOEM製品があるそうな…DR-660?)
大人の事情があったのでしょうね。
というわけで、今後入手される方(?)は、ACアダプター付きが良いと思います。
どれも同じACアダプターだろ、という思い込みはよくありません。
とりあえず動作テスト
早速通電してみます。
MIDI信号には反応しているようですが、、、音がPhoneジャックからも、LINEからも出てきません。
ボリュームを最大にすると、「ジーっっっ」と、ノイズが聞こえてくるだけです。直るんかな、これ。。。
メンテナンス
コンデンサー交換
というわけで、いつもどおりコンデンサー交換から進めていきます。
背面のネジを6本はずすとカバーが外れます。カバーはなんとプラスチック製で、他のSC-55系と比べると軽いのは良いのですがちゃっちぃく感じます。
パッド類のついてる基板(1個)
液晶パネルのついている一番最後にはずれる基板です。
耐圧 | 容量 | 備考 | |
C1 | 16V | 10μF |
サブ基板(4個)
表面実装コンデンサのついてるサブボードです。ここが断線しやすそう。
耐圧 | 容量 | 備考 | |
C1 | 6V | 47μF | 16V品で代用 |
C13 | 6V | 47μF | 16V品で代用 |
C14 | 50V | 1μF | |
C19 | 6V | 100μF | 16V品で代用 |
サブ基板とメイン基板がつながってるフラットケーブルは、うまくはずれてくれなかったので、泣く泣くそのままつながったままでコンデンサー交換作業しました(切れたら詰むやつ・・・)
表面実装コンデンサをはずすときにランドがはがれてしまったので、無理やり延長してつけてみます。
メイン基板(22個)
一番たくさんコンデンサーがついてます。ここはすべてラジアルリードタイプの電解コンデンサです。
耐圧 | 容量 | 備考 | |
C5 | 25V | 1000μF | 一番大きくてスナップイン |
C11 | 6.3V | 220μF | 16V品で代用 |
C6 | 16V | 220μF | |
C9 | 6.3V | 100μF | 16V品で代用 |
C10,C25,C26 | 16V | 100μF | |
C3,C32,C33 | 16V | 47μF | |
C8,C16,C17,C18,C19,C20,C36,C37,C39,C40,C41,C43 | 16V | 10μF |
パッド基板とサブ基板が白いコネクタでつながっているので慎重にはずします。
基板にBOSSとかいてあり、BOSSの製品と共用?OEM?だったようです。
ボタン電池の交換
これは、そのまま新品の電池と交換します。
はずしたままだと液晶に「LOW BATTERY」と表示されますが、DTMで使用するのにさほど問題は無いように思います。
動作テスト、そして…
コンデンサーを交換しただけでは改善しませんでした。。。
ここであれこれいじくり倒してみましたがダメ・・・。
結局、基板が断線しているところがあり、そこをいつもの先生に直していただき復活しました。
今度こそ動作テスト
鳴らしてみた感じはGS音源と書いてあっても、SC-55用のデータの再現度は80%くらいなので、あまりそこは期待できない感じです。
あくまでGS音源コレクションとして持っておく感じでしょうか。
今一つ、当時、この商品のターゲットが誰だったのか?疑問は残ります。
液晶のオレンジ色のバックライトやデモ曲などもないので、今からGS音源を始めるならSC-55mkIIを買うでよいかと思います。
そろそろまたMIDI音源メンテしようかな。。。