MIDI音源

30年前に発売されたRoland製のMIDI音源のハードウェアバグを修正してみる「CM-500&CM-32LN」

きっかけはこちらの記事から

約30年前のローランドのシンセサイザーのバグを自力で修理した強者現る - GIGAZINE

へぇ・・・バグってなんだろう?

ビブラート機能にバグがあるらしい。なるほどね。速い周期になってしまうようだ。一番上のサンプルを聞けば確かに間違いない。

では、このサイトに載っている情報を頼りに改修してみまーす。

そういえば、うちのCM-500はMIDI収集を始めた一番最初に入手した音源でしたね。

この時は、X68000用に1台だけMIDI音源を用意するならどれ?とかアンケートしていたのに、気づいたら28台もあるのどうして・・・・。

ハードウェアデバッグ開始

CM-500の分解

先日、漂白した時にも分解してますが、改めてまた分解します。

とりあえず、背面のネジと底面のネジを外してふたをあけましょう。

比較的中身はスカスカしてます。ドーターボードがGS音源部分のようですので、LA音源がベースにあってそこにGSを追加したのでしょうか。

ドーターボードは3カ所刺さってるのを慎重に抜きましょう。ここには固体コンデンサーのみらしいので特になにもしません。

この写真上のオシレータ(X1)と、写真下のROM(IC3)を交換するようです。

オシレーター(X1)の取り外し

普通にコンデンサーを外すように追いハンダして抜くだけです。

ランド?基板がもろくなっているので抜くときに道ずれにならないように要注意です(この後、別のところが2カ所剥がれました・・・)

ROMのとりはずし

28ピンのROMのとりはずしです。ここが難しいです。根気よく追いハンダをしてハンダ吸い取り線でハンダを除去していきます。

こんな感じに、足の先のホールが見えてくるといい感じです。禁断の裏面からだけでなく表面からもハンダ吸い取り線をかぶせて吸い取りました。

この時に、あまり熱しすぎないようにくれぐれもご注意ください。もちろん途中で無理やり引き抜いてはいけません(ちゃんと取れていないと早々力では引き抜けませんが)

手前の方はまだやりやすいのですが、奥の方が隣のICと近くて難しいですね。正直、もう1回やりたくない作業です・・・。

1時間くらい格闘して何とか取れました。とったところに代わりマルツオンラインで124円で購入した28ピンのICソケットを取り付けます。

丸ピンICソケット 28ピン 212128WE Linkman製|電子部品・半導体通販のマルツ

くぼみの向きを間違えないようにつけましょう。

これでこ簡単にROMが交換できて便利です(まあ、1回挿したらもう交換することはなさそうですが)

ROM焼き作業

今回も以前にX68000用SCSI-2ボード(Mach-2)のROMを焼いたものと同じ焼きマシンとツールを使います。

ROM焼きマシン

高速超小型汎用プログラマー - aitendo 

Aliexpressで激安で売ってるのでチャレンジしてみてもいいかもしれません。

EPROMの用意

1つ150円。CM-500とCM-32LNと2個買いました。送料120円。お安い

書き込みソフトウェアの用意

TL866 High Performance Universal Programmer

こちらをWindowsPCにインストールします。

初回はfirmwareの更新をしておきます。

EPROMの認識

TMS27C512でうまく認識されてることを確認します。

パッチファイルのダウンロード

https://www.vogons.org/download/file.php?id=130143

CM32LN_MOD.zip

が、バグを直すパッチのようですので、PCにダウンロードしておきます。

元のバグありROMデータの吸出し

はずしたオリジナルのROMをマシンに挿して、OptionsのCheck IDのチェックを外すと、中身がRead(吸出し)できます。

Rolandの文字が見えるので成功しているようです。適当にファイル名を付けてセーブします。

パッチをあてる

セーブしたオリジナルのROMデータに先程ダウンロードしたパッチファイル(ips)をあてます。

パッチにはWinIPSというツールを使いました。

SMB Laboratory - WinIPSの公式サイト

パッチされたファイルをEPROMに書き込む

いよいよアップデートされたROMを作成します。

File>Load Fileでファイルを読み込みます。

Programを押して数秒待つと・・・・

完成!果たしてうまくいったでしょうか?

窓が開いたままだとデータが消えてしまうようなのでとりあえずテプラを貼りました。

コンデンサー交換(35個)

せっかくばらしたので、ついでにコンデンサーも交換しました。数がたくさんあって大変でした。

85度品ですが最近は面倒なのですべて105度品にしてます。両極品が混ざっているので注意しましょう。

個数 耐圧 容量 備考
C7,C11,C15,C21A,C27,C34
C39,C45,C56,C62A,C129
11 6.3V 100μF 16V品で代用
C3 1 16V 2200μF ※高さに注意
C4 1 6.3V 1000μF
C69A,C70A 2 50V 1μF
C52,C58,C59,C63A
C99,C100,C114,C115
8 16V 10μF
C54,C55,C67 3 16V 1000μF
C68A,C111,C112 3 16V 47μF
C109,C110 2 16V 10μF BP(両極)
C75,C76,C87,C88 4 16V 47μF BP(両極)

高さに注意のC3コンデンサー。

C52のマイナスから基板上の導線がはがれてしまったので、スーパーXで補修しつつ、追加でポリウレタン線でQ5に繋ぎました。

動作テスト

一通りできたら動作テストしてみます。LA音源の曲とGS音源の曲と問題なくなっているように聞こえます。

CM-500は背面にあるモードスイッチで切り替えたら電源を入れ直す必要があります。

ただ、肝心のビブラートバグが直ってるかどうかを確認するデータが手元にないので、久しぶりにX68000用フリーソフト「Sted2」でモジュレーションがバリバリにかかったデータを作成してテストしてみました。

結果、直したCM-500と、直していないCM-32LNで聞こえ方が変わりましたので成功したようです。

ついでのCM-32LN

どうせなら、CM-32LNも修正しました。

http://autoelectric.cn/EN/TL866_main.html

バリバリにシールドされていてネジをはずすのがめんどいです。

このX2と

この右のIC19を交換します。こちらのROMはソケットになるので抜いて挿すだけなので非常に簡単でした。

これで安心して(?)LA音源の音楽を聴くことができます!

PC-98に内蔵できるLA音源(LAPC-N)がもしも入手出来たら同様に改修してみたいと思います。

ボリュームの塗装

なんとなく、以前に漂白しすぎてしまったボリュームを今回、プラカラーで塗装してみました。

おまけ(デジタルタイマー)

半田ごてのコンセント抜き忘れが怖いのでどうにかしたかったところに勧められたこちら。

15分スイッチを押すと、15分後に自動でつないでるコンセントがOFFになる優れもの。これは良い・・・。ただしいつの間にか15分経っていて、あれ?あれ?ってなるのはご愛敬。

1,245円とお安いのも良かった。 もっと早く買えばよかった系でした。

-MIDI音源
-,