さあ始まりました、みなさんお待ちかねのレトロPC修理の新シリーズ。
X68030修理編、X68000XVI修理編ときて、ついに元祖X68000の修理編のはじまりです。
やはりX68000といえばグレー色の初代機
私が初めて動いてるX68000を見たのは、家電量販店でもパソコン専門店でもなく、パソコンサンデーというテレビ番組の中だったと思います。
パソコンサンデーとは
知る人ぞ知る、SHARP提供のパソコンを題材にした番組。子供心に、どうしてNECのパソコンは出てこないのか、不思議に思ったものでした。
副音声でプログラムソースが送信されてきたり、色々びっくりな時代でした。
そこで、最初はMZ-2500(SUPER MZ)とかやX1が紹介されていたのですが、ある日X68000が彗星のごとく現れたのです。
※パソコンサンデーの思い出を語り始めると修理が滞るため、ここまでにしておきます。
「なにぃぃいいい、グラディウスがオリジナルのアーケード版と遜色なく動くぅぅだとぅぅ」
「65,536色同時発色だとぉぉぉ」
「欲しい!めちゃくちゃに欲しい!欲しすぎるっっ(悶絶)」
※スタパ齋藤さん、お元気でしょうか(閑話休題)
しかし、、、X68000の発表当時(1987年)私は、中学生。
そんな30万円も40万円もするパソコンが買ってもらえるはずもなく、ただただ、グラディウスやスペースハリアーを指を加えて見ていました。
その後、大学に進学し、夏休みにひたすらアルバイトをして中古のX68000XVIを買ったのが1992年のこと。
そして33年の時が流れました。
発売されてから33年経過したパソコンは動くのか?
というわけで、改めてやっと(?)X68000に手が届くようになったので、入手してみました。
しかし、いつもどおり新品は売ってませんので中古品を探すのですが、どれもこれも故障しています。
もちろん整備済の動くメンテナンス済のX68Kは高価ですし、ここは1つレトロPC修理が目的なので、動かなそうなのを調達してみることにします。
じゃーん。
こちら、2020年9月にヤフオクで入手した、MIDIボード付きで2万円弱の初代機です。
今回はこれを直していきます。筐体が少し残念な感じなので、補修できたら最高ですね。
(最近、Ys&YsII効果なのか、以前は初代は1万円以下だったのが、状態によっては2万円近くになるケースも出てきて恐るべし、68人気ですね)
届いてからわかったのですが、筐体はあちこち傷だらけで、RS-232C端子とかも錆びてます。
そして、中は一体どうなっているのか。
果たして、修理したらアフターバーナーを遊べるようになるのか?
幸い(?)アフターバーナーは入手済なので、そこそこヤフオクに出品されているサイバースティックも入手していこうと思います。
興奮のコックピット感覚を味わうために!
事前準備
まずは状態確認
オークションの説明では「電源コードをつなぐとLEDは点灯するが電源スイッチを入れると「ピー」という音がする」、ということでした。
実際にやってみたところ、確かに蚊の鳴くような高周波音?が出ました。確実にどこかが壊れてます。
致命的な部分の故障じゃないことを祈るばかりです。
というわけで、コレまで行ってきた修理と同様に、まずは交換用部品などを準備して、修理に臨みます。
交換用部品類を調達
コンデンサー、IC、トランジスタ、抵抗等
これまでのX68000同様に、全てのボードのコンデンサーと、電源ユニットはコンデンサー以外もできるだけ交換してみます。
SRAM保持用のNi-H充電池
SRAMのデータを保持する電池は、他のX68000と異なり、CR2032などのボタン電池ではなくNi-H充電池(3.6V-70mA)[3-V80H-074763]というもので、かなり入手しづらいです。
今回は、若松通商(ラジ館5階)で取り扱いがあったので、そちらで購入しました。
クリスタルオシレータ
上記の充電池から粉を吹いているとオシレータが死んでる場合があるので交換が必要です。
ただし、一番交換したほうが良いオシレーターが「69.55199MHz」という、謎に特殊な周波数のため、普通のお店では入手できず。
カスタマイズできるプログラマブルオシレーターを、digi-keyというサイトなどで調達します。
こちらは送料が結構かかるようなので、後日トライしてから追記します。
岩崎先生の修理マニュアル
X68000(初代) 修理マニュアル レトロマシン修理マニュアル③ - Hirofumi Iwasaki@武者返し.com BOOTH出張所 - BOOTH :
そして、今回もこちらを頼りに進めていきます。
修理をされる方であれば、電子版なら500円なので、即買いです。是非。(岩崎先生、見てますか~!)
専用1MB増設メモリ
初代X68000やACEなどは、先に1MBメモリを内蔵しないと、拡張スロットにメモリを追加しても認識しないらしく、まず1MBを調達しました。
ヤフオクで純正品(CZ-6BE1)の1MBメモリを3k円位でゲット。ジャンクなので動くかは不明。ドキドキ。
えくしみえむ 資料館 : こちらの同人ハードも、コンパクトでオススメです。
今日はここまで
果たして、アフターバーナーが起動する日はくるのか?私にもわかりませんが、乞うこうご期待!
次回は、分解から、各パーツの補修を行っていきます。