
YAMAHAなのGSマーク?
YAMAHAにMIID音源に「XG」という規格があります。
一説ではRolandのGS音源を超えるという意味合いもあったとか。
XG音源もとてもよい音源なのですが、GS音源と比べると出回っている音楽データが少なかったこともあり、MU80を使っていた知人もいたのですが個人的にはあまり触れることなく時が流れました。
というわけでいつもは「GS」マークの付いたRolandの音源を片っ端から入手していたのですが珍しい音源を発見しました。

なんと、YAMAHAのXG音源の最高峰「MU2000」に、GS音源のロゴマークが入ったモデルが存在していたのです。
詳しく調べていくと、MU2000のファームウェアを書き換えることで「Extended Edition」になりGSに正式対応できるらしく(この書き換えに失敗したMU2000も出回ってるらしく入手の際には要注意)、さらにGSマーク付きのMU2000は最初から「Extended Edition」になっているとのことです。
これはなんとしても入手せねばとヤフオクを徘徊し、26,000円くらいで入手しました(2023年11月)
普段は25,000円~30,000円以上で取引されているようです。
MU2000のスペック
| サイズ/質量 | ||
|---|---|---|
| 寸法 | 幅 | 220mm |
| 高さ | 91mm | |
| 奥行き | 235mm | |
| 質量 | 質量 | 1.9kg |
| 音源/音色 | ||
| 音源 | 音源方式 | AWM2(Modular Synthesis Plug-in System/XG Plug-in System対応) |
| 発音数 | 最大同時発音数 | 128 |
| プリセット | 音色数 | [ノーマルボイス]XG:1203、TG300B:664、サンプリングボイス:256[ドラムボイス]XG:48、TG300B:10、サンプリングキット:4 |
| 効果 | ||
| タイプ | インサーション | リバーブ:18タイプ、コーラス:20タイプ、バリエーション:97タイプ、インサーション1~4:各97タイプ、EQ:4タイプ |
| メモリー/接続端子 | ||
| 接続端子 | ヘッドフォン | PHONES(ステレオ標準フォーンジャック) |
| MIDI | MIDI IN-A×2/IN-B/OUT/THRU | |
| AUX IN | A/D INPUT 1,2(標準フォーンジャック)、INPUT L,R(標準フォーンジャック) | |
| DIGITAL OUT | DIGITAL OUTPUT | |
| LINE OUT | OUTPUTL/MONO, R(RCAピンジャック) | |
| TO HOST | TO HOST | |
| USB TO HOST | USB TO HOST | |
| 付属品 | ||
| 付属品 | 電源アダプター | 電源アダプター(PA-6) |
メンテナンス
電解コンデンサーから液漏れしてダメージを負う前に交換していきます。
分解
背面と底面のネジを外していきますが、カバーのはずし方がSC-55とかとはちょっと異なる感じです。

言葉で説明しにくいのですが、天板がはずれるというよりは底をずらす感じです。

画像下の拡張ボードのBOXを固定しているネジをもとに戻す際には忘れないようにします。

茶色や白のフラットケーブルを慎重にはずしていきます。

固くて取れない白いコネクタがあったため、この状態でコンデンサー交換していきます。
コンデンサー交換
いつものコンデンサー交換ですが、今回は表面実装タイプのものが多く苦戦しました。
SD基板
| 耐圧 | 容量 | 備考 | |
| C21,C22,C36 | 16V | 10μF | 表面実装タイプ |

UD基板
| 耐圧 | 容量 | 備考 | |
| C1,C3,C14,C17 | 16V | 10μF | 表面実装タイプ |

DM基板
底に入っているメインの基板です。かなり数が多く、また、50V 0.22μFなど電解コンデンサーで調達が難しい物も多いです。
| 耐圧 | 容量 | 備考 | |
| C15,C92,C93,C101,C103,C143,C144 | 50V | 4.7μF | |
| C112,C113,C146,C147 | 50V | 1μF | |
| C156,C157 | 50V | 0.22μF | |
| C6,C11 | 25V | 1000μF | ラジアルタイプ |
| C17 | 25V | 100μF | |
| C21,C25 | 16V | 470μF | ラジアルタイプ |
| C135,C136 | 16V | 220μF | |
| C27,C29,C31,C33,C94,C162 | 16V | 100μF | |
| C75,C81,C82,C88,C100,C192,C193 | 16V | 47μF | |
| C41,C47,C132,C133 | 16V | 22μF | |
| C7,C38,C43,C45,C55,C57,C59,C70,C105,C167,C169,C171,C172,C174,C176,C177,C182,C183,C184,C186,C198,C199,C202,C205,C206 | 16V | 10μF |

50V1μF未満の電解コンデンサーの入手性がかなり厳しいのですが、今回はヤフオクでこちらのものを調達してみました。
鮮度は不明ですがELNAなのでよくわからない海外製よりは良いかと思い選択してみました。

部品の調達がなにより手間がかかる

いつものメンテナンス工具もご紹介。
ダイヤル(ボリュームスイッチ)のメンテナンス
楽器の選択がうまくできない状態でしたので分解清掃しました。


もとに戻したところ、完璧とまではいかないですが80%くらいは回復したように思います。
ボタン電池交換
CR2032のソケットがあるので忘れずにボタン電池も交換しておきます。
動作テスト
テストモード
[PLAY]キーと[MUTE/SOLO]キーを押しながら電源を投入でテストモードに入ります。ここでボタンやメモリの動作チェックが行えます。

デモ曲モード
電源ON⇒SEQボタン⇒右SELECTボタン⇒DEMO⇒ENTER⇒ALL SONG⇒ENTER
さすが最高峰のMIDI音源、とてもリッチなデモ曲が再生されます。
GS音源対応データの再生テスト
普段SC-55などで鳴らしているデータを送信すると「GS」マークが表示され演奏されます。

プラグインボード PLG150-DX
MU2000は背面から拡張ボードを追加することで色々できるようなのですが、本体より高額なため入手性は悪く見送っていました。
そんな中でなんとシンセサイザーの名機「DX7」の音色が使えるというボードがあることを知りなんとか入手しました。
MIDIなのにあえてのFM音源ボードではありますが。


まだこれに対応したデータがないため活用できていないのですがいつかこれを使って演奏してみたいですね。
まとめ
分解の難易度と部品の点数、表面実装コンデンサーなど難しいところは多いため、メンテナンスは上級者向けな機体といえます。
使いこなしている人はかなりのマニア!
参考にしたサイト
YAMAHAのXG音源「MU128」のジョグダイヤル修理♪ | NOZ's Stylish Sound♪
YAMAHA MU2000の修理:電解コンデンサ交換 | ごはんたべよ
YAMAHA/KORG/Roland TESTMODE LIST