修理とメンテ

懐かしのSCSIタワー型ケースを、FireWire(IEEE1394)のケースを利用して作成してみた

そもそもSCSI(スカジー)とは?

レトロPCワールドでは、パソコンを初めて買ったときには本体とディスプレイとキーボードとマウスがあればそれで十分でした。

しかし、あとから色々と周辺機器を追加でつなぎたくなるというものです。

そんな中、1990年代のパソコンに周辺機器を増設する方法でメジャーな接続方式に「SCSI(スカジー)」というものがありました。

Small Computer System Interface - Wikipedia :

今でいうとコレに当たるものは圧倒的にUSBですが、SCSIも当時のメーカー間での統一規格としてはかなりイケテました。

例えば、

・ハードディスク(内蔵より外付けが一般的でした)
・MOドライブ(128MB、230MB、640MBといろいろ有りました)
・CD-ROM(4倍速~16倍速くらいでした)
・スキャナー(EPSONのGT5000WINSとか)
・フロッピーディスク(120MBスーパーディスク)

などが接続できて、他にもPDやらZIPやら、PCカードなどのフラッシュメモリ系のリーダーも発売されました。

SCSIタワー型ケースとは?

SCSIは1台のパソコンで最大で8台まで、デイジーチェーン(数珠つなぎ)と呼ばれる方式で連結できる仕様になっています。

USBでいうところのハブみたいな感じですがスター型にはできず、1連に連結していきます。

コレはコレで良いのですが、パソコンを使うたびに「つないだ機器の電源スイッチをそれぞれ入れる(もちろん最後は全部切る)」のが面倒です。

そこでタワー型のケースが販売されました。

 

これの中にHDDもMOもCDROMも、まとめて入れることができ、前面の電源スイッチONでまとめて起動できるので大変重宝しました。

今でいうとHDDが複数入るNASがイメージに近いでしょうか(最近はクラウド化が進んでいるので自宅にNASを置くケースも少なそうですが)

タワーケースがまた欲しい・・・しかし

2020年、私のX68000熱が再燃、いや、爆燃し、当時持っていたSCSIケースも欲しい!

しかしとっくの昔に処分してしまっており(いつ、どこへ処分したのかも思い出せない・・・)

でも、やっぱり欲しいな・・・!と思って、ヤフオクなどを探したのですが、ほとんど出回っておらず。きっと皆、処分してしまったのでしょうね。

たまに見つけても10,000円超えと中々手が出せないでいました(2020年11月頃の価格)

それでもあきらめずに、日々検索している中で、気になる商品を発見しました。

「ハードディスク 外付け ケース 5インチ」でヤフオクを検索

「コレはなんだろう?」と「FWEIDE525D-1」で検索してみると・・・。

5インチハードディスクケース: § rWeb LOG :参考

これはSCSI規格ではなく、その後にMacで流行ったFireWire(IEEE1394)という、これまた今じゃ見かけなくなった接続方式用のタワー型ケースのようです。

2002年5月に14,800円で販売されていたらしい。そのほかのドライブ類/関連製品の新製品(2002年5月18日) :

だったらこいつをうまいことSCSI用に改造できれば、同じようなことができるのでは?と思い、早速落札してみることに。

お安くゲットに成功!

自分しか入札が無く、1,000円+送料700円+新春キャンペーンで200円引きの1,500円でゲット!

部品調達と工作

ケースに電源はついているので、IEEE1394のところをSCSIに改造するために必要な部品を調達します。

注意点としては、SCSIにも種類が色々あり、なんでもつながるわけではありません。

【一覧】パラレルSCSI用コネクタ:ケーブル&コネクタ図鑑 - @IT :

X68000ではnarroySCSI(50ピン)を利用しているので、櫛形ハーフ50ピンのコネクタがオススメです。ワイドはだめです。

アンフェノールのコネクタでもいいのですが、ケーブルの入手性がちょっと悪いので手持ちのX68000とあわせて検討ください。

普段使いのRaSCSIも、これでつないでいます。

SCSIコネクタ

さて、こいつが意外と厄介でした。Amazonでは軽く取り扱い終了。

予想の範囲内です。というわけで、次はヤフオク。SCSI関連の出品がまだまだたくさんあり、SCSIタワーケースもたま~、に出てます。

例えばこういうコネクタが良さそうなのですが、「ケースが1,500円で、ケーブルに送料入れると2,000円以上出すのもどうだろう」と迷っていたところ

ペイペイフリマで発見!しかも50%OFFで送料込みなので900円でゲット!(ここで50%OFFを使ってよかったのか。。。?)

SCSIケーブル

次はSCSIケーブルです(実は、コネクタについていたのですが先にケーブルを買ってしまった・・・)

ヤフオクで1,000円以下でゲット。フラットケーブルではなく、束ねられていて取りまわしもしやすそう!

なんだか、気づいたらあれこれお金がかかってしまった気もしますが、振り返ってはいけません。

SCSIコネクタの取り付け

ブラケットの種類が異なるので、そのままではつかなかったので、元のブラケットの移植も考えたのですが没にして、ブラケットに直接電動ドリルでネジ穴を開けることにしました。

まあ、目分量で適当に開けます。久しぶりに電動ドリルを使いましたがとても便利です。ほしいのはドリルじゃなくて穴なんですが。

ネジ止めしたら、うまいことくっつきました。

ついでにいただきもののフラッシュメモリカードリーダー(MCR-SFB)も入れてみました。

本当はMOドライブにしたかったのですが、手持ちのがベアドライブが2台とも不調なのでとりあえず。

ちょっとはみ出てますが、いい感じになりました。

動作確認

config.sysにsusie.xで、デバイス登録をします。driveコマンドで登録状況を確認します。

PCカードリーダーにはとりあえず、CFをPCカードに変換したものを入れておきました。

どこかのHARDOFFで100円で買ったCF>PCカード変換カード。

フォーマットはfim.xでいいようです。(IBMFORMATのやり方を忘れてました)

Windows とのファイル交換 - 資料室 - X68000 LIBRARY :

2デバイスしか入らないので、3つくらい入るとよかったですかねえ。

おまけ

こんな、メモリースティックまで読めるSCSIカードリーダーもあったんですね。入手は困難そうです。世界は広いです。

ヒズミサンのセームスージ: X680x0 で使える SCSI カードリーダー PCD-50B :

おまけ2

実は、SCSIケースほしいほしいつぶやいていたら、とある方から4連ケースも譲っていただいてました。

めちゃくちゃでかいのでしばらく封印しておきます(苦笑)

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