エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(6)~メンテ編その2~

2021/04/04

これまでのあゆみ

というわけで、ここからは実際に各パーツをメンテナンスしていきます。

エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(1)~導入編~
エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(2)~購入ルート編~
エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(3)~選定編その1~
エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(4)~選定編その2~
エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(5)~メンテ編その1~

各パーツのメンテナンス開始

交換用のパーツ(コンデンサーなど)は修理に詳しい方に分けていただいております(いつも大変感謝です!

分解するときはネジの種類が色々あるので、どのネジがどこについていたか、スマホで撮影して残しておきましょう
(色違いはさておき、何種類あるの~笑)

メイン基板

MPU68000が搭載されており、まさに中心的機能が集約されているボードがこちら。
クロックアップや浮動小数点演算プロセッサの追加、メモリの増設などもこちらへ。

メンテナンス箇所としてはひとまずは電解コンデンサーを4個交換のみ。VIPSが少し錆がついてるのが気になりますが見なかったことに
プリンターポートがひん曲がっていましたが、おそらく使わないので放っておきます。

コンデンサーの個数が少ないので気楽と思いきや、4層基板ということもありGND側のハンダがはずしにくいので要注意。

どうしてもキレイに吸い取れなかった穴は、せめて作ったくぼみに新しいコンデンサーの足先を突っ込んで、反対から穴にハンダごてを突っ込んでなんとか通しました。

ハンダ吸い取り線は2mmのgoot

ちなみに、残ったハンダを取り除くのには、こちらの2mmのgootのハンダ吸い取り線を使っています。

30mm・・・一生分くらいありそうです。

吸い取り線の先を斜めにカットして、ハンダゴテの先で押し込むようにするとハンダがキレイにとれます(かなりコツが必要ですが)

アナログ(ビデオ)RGB基板

お次はこちら。映像を出力するボードです。今どきで言う(言わない)ところのビデオカードでしょうか。ユニット単体になっています。

コンデンサーを8個交換するだけなので簡単と思いきや、これもメインボードと同じ4層基板になっており、GNDの穴がハンダがうまく吸い取れずに難しいです。

コンデンサーを除去するときに足がわずかに残るとキレイなスルーホールにならず泣きを見ます(私はみました)丁寧な作業が求められます。

拡張スロット基板

交換するコンデンサーはこれまた4つと簡単そうに思えますが、ついている場所が狭いのと低背型ものなので、はずすのもつけるのも大変手強いです。

正直、あまりやりたくないw 裏側からの吸い取りで残ったハンダが取れればいいんですが、うまく取れず苦戦しました。

きちんと新しいコンデンサーがついてるか怪しい・・・。TP-100のような電動ハンダ吸い取り機でやるといいらしいのですが、うまくいかないのでハンダ吸い取り線メインで最近はやってます。

コントロール(下部)基板

もっとも手強いとされる下部基板。36個と、どの基板よりもダントツにコンデンサーが多く大変ですが、取り外し自体は他の基板と比べるとそこまで大変ではありませんでした。

とにかく数が多いので+とーを間違えないように少しずつ取り付けていきます。

SRAMバックアップ用電池

そうです、下部基盤といえばコンデンサー交換以外には、このボタン電池のホルダー化が有名です。

元々はこのオレンジ色のCR2450がついてるらしいのですが、調達のしやすさで今回は容量を犠牲に、CR2032でトライしてみます。

付け方は基盤の直上に足を短くしてつけるか、引き出すために足を伸ばすか、の2通りがあるようですが、今回は、直上に付ける方法でトライしてみます。

3V出てればまあ、良いのでしょうか。一応チェック。

大丈夫そう。

FDDユニット

5.25インチ2HD x 2ドライブのユニットです。

故障の状況にもよりますが、モーター駆動系のため、修理の難易度は電源かそれ以上の大物という。そして、電源以上に(物理的に)重たく扱いにくいです。

とりあえず、とりはずすところまでは簡単です。ここから側面のネジを8つはずすと、ドライブ0と、ドライブ1と、はずせます。

ネジがドライバーで回らなかったので、100均のグリススプレーをかけて、ネジザウルスで回しました。

そして教えていただいてわかったのですが、XVI-HDに入ってたのはACE用のFDDでした・・・。なぜ古いドライブに交換を・・・。

機種ごとのFDDの基本的な構造は同じようなのですが、微妙に中身が違うそうですね。

シールドのようなカバーを極小ネジx2と小ネジx2ずつで止まってるのをはずすとこんな感じになります。

ここからさらにコンデンサーのついてる基板をはずしていきます。コネクタやフレキケーブルが刺さってるのを慎重にはずしていきます。

1台のFDDにつき、6つずつ交換しました。

このフロッピー抑えの上のカバーがネジ4つ、そしてこの抑えがネジ3つはずして、上にマイナスドライバーとかで持ち上げると外れます(固着してるのがわかりにくい)

あとは、可動部分やヘッド部分を適宜、無水エタノールでキレイにして、グリスを落としたところにはセラミックグリスを塗りました。

(実はさらに分解すると、奥に3つずつコンデンサーがあります。これは次の機会に)

FDDは、もっと分解できるのですが、ギアやネジがずれると調整できず、再起不能になるようで、そこは難易度が一番高いかもですね。。

どうしてもFDDが直らない場合は、FDX68(RaspberryPiでのFDDエミュレーション)が幸せかもしれませんね。

いったんここまで

長くなってきたので、電源修理は次にします。

いつになったらゲームができるんでしょうか~(笑)

メンテ編その3へ続きます~

エミュじゃない!中古のX68000XVIを直してゲームで遊ぼう(7)~メンテ編その3~